中国のニュースサイト、虎嗅網に21日、「韓国のウェブ漫画が日本の漫画・アニメを打ち破り、2億人を『刈り取った』」と題する記事が掲載された。
記事は、韓国の人気グループBTSや人気ドラマ「イカゲーム」「ザ・グローリー~輝かしき復讐~」に言及し、「韓国は『文化を商品にする』戦略で、ポップカルチャー分野で世界の多くのファンを取り込むことに成功した」と述べ、こうした現象は漫画でも見られると指摘。「ネイバーウェブトゥーンを代表とするウェブ漫画会社は世界で2億人近いユーザーを『刈り取る』ことに成功し、累計作品数は10億を超える」とし、漫画を改編した作品の輸出にも乗り出したとした上で「韓国のウェブ漫画はどのように台頭したのか」と続けた。
記事はその一つ目として「無料から有料へ」と記し、「2003年に韓国最大のポータルサイトとしてダウムがダウムウェブトゥーンを立ち上げた。コンテンツ無料の方法でユーザーを吸引し、もう一つのネット大手ネイバーも05年にネイバーウェブトゥーンをリリース。ウェブ漫画のコンテンツ形態をさらに発展させた」と説明。そして、「無料コンテンツを提供してユーザーを獲得するだけではその発展を十分に支えられない。韓国の漫画産業を本当に変え、流行させたのは『待てば無料』という独特のビジネスモデルを形にしたことだ」と伝えた。また、このモデルは人々のコンテンツ消費に対する時効的ニーズをつかむものだとし、「スマートフォンで漫画を見る習慣が付けば、人々はお金を払って面白いコンテンツを読むようになる」との指摘があることを紹介した。
記事は二つ目に「データの駆動」を挙げ、「誰もがスマホから離れられなくなった今、モバイルインターネット時代の高速列車に乗ったウェブ漫画はより幅広いユーザーに向かい始めた。『ウェブ漫画アプリの無料ダウンロード+興味あるコンテンツの無料閲覧+待ってさらに無料で続きを読む』というモデルを通して、ウェブ漫画はユーザーの拡大にすぐに成功した」と説明。「これは任天堂元社長の岩田聡氏が提出した『ゲーム人口拡大』戦略に似ている。ゲームをしない一般の人を新たなゲーマーとして開拓し、世界市場を獲得するものだ」と述べ、「そのためデータは韓国のウェブ漫画プラットフォーム運営における中核になり、編集、運営、販売からデザインに至るまで全段階でデータが欠かせない。これらのデータは大勢のユーザーの日常的な表現から来ている」と伝えた。
記事は三つ目に「AI漫画新時代?」と記し、「技術の最先端分野でネイバーは早くから布石を打ち始め、傘下のプラットフォームにAIチームを設けた。手作業の着色と違い、AIによる着色は数回のタッチで全着色が完了するため、創作効率を大幅に上げる」「このような新技術に対する感度により、韓国のウェブ漫画は独創性、制作、ビジネスを通した現金化に至るまで全く新しいモデルを形成し、最終的に伝統的な日本の漫画・アニメを打ち破り、世界のファンを獲得した」としている。(翻訳・編集/野谷)
(出典 news.nicovideo.jp)
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