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豆腐干の可能性

最近テレビや新聞などでもよく目にする
「フレイル」や「サルコペニア」という言葉の意味をご存知ですか?
このページでは、「フレイル・サルコペニアとはどういった状態を指すのか」、
また「どのように予防していくべきなのか」について、
フレイル・サルコペニア予防について数多くの著作があり、
国際的臨床栄養の専門資格
「European ESPEN Diploma」も取得されている、
熊本リハビリテーション病院 サルコペニア・低栄養研究センターの吉村芳弘センター長にお話を伺いました。

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豆腐干の可能性〜フレイル・サルコペニア予防にも豆腐干を

フレイル・サルコペニアとはなんですか?

フレイル(Frailty)とは、身体機能や認知機能、 栄養状態、心理社会的な側面などの多面的な要素によって定義される、高齢者の脆弱性を示す状態です。フレイルは、高齢者の健康状態や病 気のリスク、認知機能の低下、機能障害、入院や施設入所などの不利な結果と関連があります。
サルコペニア(Sarcopenia)とは、筋肉量や筋力の低下により身体機能が低下する状態を指します。
特に高齢者に多く見られ、骨粗鬆症や転倒、機能障害、認知機能の低下などのリスクを増加させます。サルコペニアは、運動不足や栄養不良、疾患、加齢によって引き起こされます。
また、オーラルフレイルは、口腔内の健康状態が低下し、栄養不良を引き起こすことで、身体機能が低下する状態を指します。オーラルフレイルは高齢者に多く見られ、身体的なフレイルと密接に関連しています。
フレイルとサルコペニアは、高齢者において身体機能の低下や不利な結果と関連しており、互いに影響し合うこともあります。

どうすればフレイル・サルコペニアを予防できますか?

身体的なフレイルやサルコペニアを予防するためには、適度な運動が重要です。筋肉を鍛えることで筋力や筋肉量を維持し、身体機能を向上させることができます。
また、たんぱく質やビタミンDなど、筋肉を維持するために必要な栄養素を十分に摂取することも重要です。
食事は、オーラルフレイルや身体的なフレイル、サルコペニアを予防する上で非常に重要な役割を担っています。健康的でバランスのとれた食事は、栄養素を効率的に摂取し、身体機能を維持するために必要なエネルギーを提供します。
オーラルフレイルを予防するためには、口腔内の清潔を保ち、歯磨きやうがいを習慣化することが重要です。また、食物の咀嚼が困難になる場合は、食物を柔らかくすることや、スムージーやジュースなどの飲み物を摂取することも考慮すべきです。
食から対策を始めることのメリットは、栄養素をバランスよく摂取できることです。栄養素が足りない場合は、サプリメントで補うこともできますが、食事から栄養素を摂取することで、食事の喜びや社会的な交流など、食事の文化的な側面を楽しむこともできます。

すぐにでも始められる
フレイル・サルコペニア予防策はありますか?

具体的な例としては、以下のようなものがあります。
毎日の散歩やウォーキング:適度な運動はフレイル・サルコペニアの予防につながります。毎日の散歩やウォーキングを心がけ、徐々に距離やペースを上げていくようにしましょう。
毎食バランスの良い食事:野菜や果物、穀物、たんぱく質をバランスよく摂るように心がけましょう。
例えば、朝食に豆腐や魚、肉類を意識して取り入れることといいです。また、加工食品やジャンクフードを控えるようにするとより効果的です。
趣味やスポーツ、コミュニティ活動に参加する:社交的な生活を送ることは、フレイル・サルコペニアの予防につながります。

フレイル・サルコペニア予防に
おすすめの食材はなんですか?

栄養面から下記の5つが挙げられます。
①たんぱく質豊富な食品:肉、魚、大豆製品、卵、ナッツ、種実類などのタンパク質が豊富な食品は、筋肉量を維持するために重要です。
②カルシウム豊富な食品:カルシウムは骨を強くするために必要なミネラルです。乳製品、豆腐、青魚などが含まれます。
③ビタミンD豊富な食品:ビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、骨密度を維持するのに役立ちます。マッシュルーム、鮭、マグロ、卵黄などが含まれます。
④オメガ-3脂肪酸豊富な食品:オメガ-3脂肪酸は、筋肉や骨の健康に役立つとされています。青魚、くるみ、アーモンド、チアシードなどが含まれます。
⑤フルーツや野菜:フルーツや野菜には、抗酸化物質やビタミン・ミネラルが含まれています。特に、カロテノイド、ビタミンC、ビタミンEは、筋肉の損傷を防ぐことが知られています。

フレイル・サルコペニア予防食として
「豆腐干」を推奨する理由はなんですか?

豆腐干には豊富なたんぱく質が含まれており、筋肉量を維持する上で重要な栄養素です。フレイルやサルコペニアの原因の1 つは筋肉量の減少ですが、たんぱく質が不足すると筋肉の維持・修復が困難になります。そのため、豆腐干のようなたんぱく質が豊富な食品を積極的に摂取することは、筋肉量を維持するために重要です。
また、豆腐干は簡単に色んな料理に利用できる食材であり、料理のバリエーションを増やすことができます。豆腐干を加えることで、煮物や 炒め物、スープなど、様々な料理の栄養価を高めることができます。そのため、健康的な食事を実現する上でも有用な食材と言えます。
さらに、豆腐干は硬めの食感があるため、咀嚼を促し、口の中でよく噛み砕く必要があるため、オーラルフレイル予防にも有用です。

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フレイル・サルコペニア予防に
おすすめの豆腐干レシピTOP3を教えてください。

1位 サンラータン豆腐干

サンラータン豆腐干
選考理由:
個人的に酸味がきいたスープが大好きです。
低糖質かつ高たんぱく質が摂取できて疲労対策におすすめです。

2位 豆腐干豚汁

豆腐干豚汁
選考理由:
豚肉やゴロゴロ野菜がたっぷりはいった豚汁は体が温まっていいですね。
低糖質、高たんぱく質でビタミンやミネラルも豊富で美味しく摂取できます。

3位 豆腐干のゴーヤチャンプル

豆腐干のゴーヤチャンプル
選考理由:ゴーヤチャンプルは栄養価も豊富でゴーヤの苦味が食欲をそそります。
ゴーヤは低カロリーかつビタミンCやビタミンAなどのビタミン類、カルシウムや
マグネシウムなどのミネラルが豊富で、ダイエットしながら夏バテ対策になりそうです。
  • ※今回は優食公式ホームページに掲載中の市瀬悦子さん監修レシピの中から選考していただきました。
  • ※作り方は画像をクリックしてください。

皆さんも高たんぱく質でアレンジ自在な「豆腐干」で
おいしく、たのしくフレイル・サルコペニア予防をしてみませんか?

 

今回お話を伺ったのは…

医師・医学博士 吉村 芳弘ヨシムラヨシヒロ 先生

吉村芳弘先生写真

熊本リハビリテーション病院サルコペニア・低栄養研究センター長、リハビリテーション科副部長、 栄養管理部部長、NSTチェアマン、新潟医療福祉大学臨床教授、東京女子医科大学非常勤講師
著作に、「80歳の壁」を超える食事術 (幻冬舎新書)、百寿で元気な食べもの事典 70歳からはこれを食べる!(新星出版社)、最新知識フレイルサルコペニア(日総研出版)等多数

ー 吉村先生、ありがとうございました。

吉村芳弘先生写真