2022.11.23(水祝) まさにラスボス。日本クラシックホテルの会パスポート1巡目の旅ニューグランド横浜の次なる目的地は、最もアクセス(予約も)大変と感じた雲仙観光ホテルです。
並木道の先に幻の様に現れた、日本クラシックホテル界の「ラスボス」とも呼ばれている雲仙観光ホテル。1935(昭和10)年10月10日午前10時開業。
雲仙観光ホテルは、日本で初めて「観光」なる言葉を冠し創業したホテル。「観光」には「国の光を観る」という意味があるのだそう。
中国の儒教の経典、四書五経の一つ『易経』の一文「観光之光 利用賓于王 - 国の光を観る 以て王に賓たるに利(よろ)し」
その国の自然や文化・産物・風俗、政治に暮らしなどの「光」をよく「観て」この光が優れている国の王に賓客(頭脳)となり、重用されるのが良し。という語源だそうな。
"観光"という語句からイメージしがちな"物見遊山"ではなく、本来は"見て学び理解する"ことなのだと今回調べてみて分かり、腑に落ちます。
今回の観光旅行はプロペラ機から。
大阪の伊丹空港から約1時間半ほど乗り長崎空港を目指します。遅延もあり15時半頃に到着。
「長崎の道路は狭め。雲仙観光ホテルまでは険しい山道もあるので小回りのきく車が良い」なる先人達のブログ等を読み、運転する夫が普段乗り慣れている日産の車を事前にネットでレンタカー予約していました。これはノート。軽よりは馬力もあり、大き過ぎないという事で選定。まず長崎空港で日産レンタカーのマイクロバスに乗せられ、車のいる所まで。
15時45分頃に日産レンタカーの駐車場を出発して慣れない道をひた走り、細い山道に入り、本当にこの先に温泉地があるのだろうかと心細くなってきた頃。車窓にモクモク湯気の立つ景観が!何とか雲仙エリアに入った様子です。
ホテル前に辿り着いたのは17時15分頃。長崎空港から約1時間半かかりました。
どきどき‥
‥‥うわぁーーー。あまりのオーラに、第一声は感嘆とも溜息ともつかない声しか出なかったです。
ハーフティンバー様式(建物の木枠を意図的に外に露出させた建築様式)で建てられた、スイス山岳地方の伝統的な木造家屋「シャレー(仏語:Chalets)」を模しているそう。竹中工務店の設計・施工第一号ホテル。
玄関前で待ち構えていた執事然とした細めの壮年男性に招じ入れられ、山荘の中へ。やや薄暗い広い
玄関の両壁には、謂くあり気な様々な図表やら何やらの額が掲げてあります。緊張して撮影できなかったのが今も残念。
中でも最も目を引いたのは、謎多き美食団体「シェーヌ・ド・ローティスール」。西洋の貴族のような、盾を模した紋章が印象的。また行かれた時には今度こそ撮っておこう‥。
ここだけ少々、日本の旅館風?
11月も後半に入っていた為か、クリスマス装飾されています。山荘によく似合ってる。
3階建の雲仙観光ホテルにはエレベーターの設置がありません(2022年11月時点)。まだ抗がん剤の副作用で膝に不安のあった身には昇降が心配で2階客室をリクエストしておりました。
チェックイン時にも思いましたが、11月の祝日というのに宿泊客が少な過ぎる??この日のゲストは私共夫婦以外に2組、計3組のみ。一休での予約は停止中の模様で、辛うじて取れた「るるぶ」(要はJTB)での1泊2人夕朝食つきスーペリアツイン。
チェックイン時に"執事"さんから「お電話での予約で?」と確認され少々びっくりしましたが、他の2組のゲストさん方はどちらも電話予約だった??雲仙観光ホテルをネット検索すると、上位候補に「雲仙観光ホテル 予約 取れない できない」と表示されるんですよね。
電話の苦手な私は連日ネットに張り付いて何とか取れたものの、このホテルの確実な予約方法は「電話して空いている日を聞く」なる手段だった様です。この頃はまだコロナ禍の余波も残っており(チェックイン時コロナワクチン接種済証と身分証を提示する必要があった)、ホテルも長期休館から復帰したばかり。
つい長くなりました、次はお部屋の紹介です。
ロビー中央階段を上がり、2階へ。船みたいだなぁと思った通り、雲仙観光ホテルは客船をイメージして作られているそう。
アサインされたのは218号室。房飾りが印象的な鍵とクラシカルなデザインのラゲージタグ
客室ドア開けてすぐ右手にあったトイレ
個性的な形の水栓
大きめのクローゼット
壁紙はウィリアム・モリス。これはデイジー(ヒナギク)とラナンキュラス、らしい。
リビングエリア
化粧台とミニバー
扉を開くと、鏡が仕込んであります
旅友マイキーの今回の定位置は真ん中かな
冷蔵庫は空です
水の入った瓶の形もクラシカル
ミニバーの右横ドアを開けると、バスルーム。好きな猫足バスタブが。ホテル全室に設置されているそう。笑
ペデスタル・シンクも、このホテルらしくて素敵。私物などは置きにくいですけど。
バスアメニティはTHEMAE
ポーチ入りのアメニティ
開けてみると
歯ブラシ・ヘアブラシ・ボディタオル・綿棒とコットンが入っていました
夜はホテル内の温泉入りに行きましたが、翌日は猫足バスタブにお湯ためて朝風呂♪
(次の雲仙観光ホテル回はレストラン・バー編の予定)