「ダークアワーズ 上下(上)(下)」マイクル・コナリー:著 講談社文庫
ストーリー
ロス市警への批判を招いたブラック・ライヴズ・マター運動による厳戒態勢がひかれていた。
そんな中、事故とも思える銃殺害事件が起きる。
バラードは深夜扱いから殺人科へ時間が引き継がれる前に、核心を掴む。
また、同時進行で連続レイプ犯によるミッドナイト・メン事件も追いかけることになったバラード。
引退したハリー・ボッシュに連絡し、一緒に真相を追いかけることに。
ハリー・ボッシュとレネイ・バラード共演第3弾。
プラス情報
マイク・ルコナリー作<ハリー・ボッシュシリーズ>
1992「ナイトホークス」 〜 本作22弾 まだまだ続きそうです
読むネコポイント
ボッシュとバラードのタッグ、第三弾です、
前半、バラードとペアのリサー・ムーアがとにかく噛み合いません。
正反対の二人です。
正義感と使命感の強い孤独なバラードに対し、保守で協調性を重んじることなかれ主義のリサ。
ヤキモキしながら読み進みました。
更に、上司のデレク・ロビンスン=レイノルズ警部補やベタニー刑事
バラードの事件解決への情熱を削ぐ人達が、どんどん邪魔するったらない、、、
孤独の中、唯一バラードを肯定してくれたボッシュと
救急救命士の友達以上恋人未満であるギャレットが救いです。
バラードは骨太です。
組織の中では浮いてしまう存在。
これまでは信念がそれを支えていましたが、
今回の腐った警察組織には呆れ果て、最終的には去る決意をします。
ハリーは無条件にバラードを肯定し支えてくれる、もはや老齢のおじいさんのような存在です。
しかし白血病を患い、これまでのような無茶な行動などはとれません。
それが読んでいて悲しくもありますが、新しいバラードとの関係を期待を込めて応援したりで
読んでいて感情が大忙しでした!
終盤、事件は思わぬ方向に進み、緊張感に満ち溢れ退屈する暇もありませんでした。
そして、最後の最後に、思わぬ回収が起こります。
読後感がいいことよっ!!
爽快な気分と、次作への期待が溢れてきました♡
訳者あとがきでは、次作品「正義の孤」はまさに本書の続編となり、衝撃的な驚くような展開だそうです。
ドキドキしますね。