町民がまちの宝物「りんごの赤」「余市湾の青」「波と雲の白」をイメージしデザインした格子柄のYoichiタータン
2018年町と縁のあるスコットランドのタータン登記所に正式登録し「Yoichi タータン」が誕生ました!
オリジナルタータン誕生秘話、タータンを軸に生まれた人々の交流、商品開発ストーリーをご紹介しています
竹鶴氏は帰国後、ウイスキーづくりに最適な土地として、スコットランドと似た気候風土を持つ本町に工場を設置。リタ夫人とともに余市町に住み、その生涯をウイスキー造りひとすじに捧げました。
このことが縁となり、1988年10月、リタ夫人の故郷、カーキンティロフが属するストラスケルビン市(当時。現在のイースト・ダンバートンシャイア市)と姉妹都市提携の調印を行ないました。
2014年後期のNHKドラマ「マッサン」で全国に知れ渡ったのは、そんな竹鶴政孝氏とリタ夫人のウイスキー造りにかける情熱と愛の物語でした。
余市観光協会ではマッサンとリタの物語を後世に残すために、また余市町とイースト・ダンバートンシャイア市との関係を広く周知するためにスコットランドの伝統的な装飾柄のタータンチェックにその橋渡し役を求めました。
町独自のタータンチェック柄を作り、町の魅力やブランドイメージの発信もできるようにと2017年、Yoichiタータンデザインコンテストを開催。
余市町民を中心とした投票の結果、余市の沖の海の青、波と雲を表現した白、余市のシンボルであるリンゴやサクランボの赤を表現したYoichiタータンを決定しました。
■一時選考応募 2017年5月1日~6月31日■
余市観光協会のホームページや「広報よいち」にチラシの挟み込み(8700部)を行い、町のシンボルとなるタータンチェックの柄を町内外から広く募集。余市町内や札幌圏、東京などから32点が寄せられる。
■第一次選考結果 2017年7月7日■
余市観光協会のタータン部会において第一次選考が行われ5作品が選ばれる。
■最終選考 2017年8月1日~8月31日■
選考された5作品を紹介するチラシを作成し、余市観光協会のホームページや「広報よいち」にチラシ挟み込み(8700部)を行い、最終選考を広く周知。余市観光協会、余市町役場、北海信用金庫など町内数か所に投票箱を設置。さらに余市町内の4つの小学校、3つ中学校、2つの高校にも投票箱を設置し、児童・生徒に投票を呼び掛ける。
投票総数 1760票
■選考結果 2017年9月13日■
最終選考の結果、町内の中学生の作成したタータン柄に決定。9月24日に行われた余市町の秋を代表するお祭り「味覚の祭典」で決定されたタータンを発表。
最終選考の結果を報告するチラシを作成し、余市観光協会のホームページや「広報よいち」にチラシ挟み込み(8700部)を行い、結果を広く周知。
スコットランドタータン登記所で正式に”Yoichi”という名称でタータン登記の手続きを開始。
■登録 2018年1月25日■
スコットランドタータン登記所において”Yoichi”が正式に余市町のタータンとして登記される。
登録番号12034
オリジナルタータンアイテムは余市観光協会公式オンラインショップとJR余市駅直結の店舗「エルラプラザ」の2店舗で発売しています。日用品や服飾雑貨などが次々と誕生しています!
Yoichiタータンの誕生後、余市の町を彩ったのは「染物」のタータンでした。
昭和54年創業の町の染め物屋さん「ささなみ染色工芸」では、シルクスクリーンという技法を用い、染料を手作業で調合して染めています。
「織物」であるタータンを「染物」で表現することは珍しく、挑戦のしがいがあったというささなみ染色工芸の笹浪淳史氏。染める生地によって雰囲気ががらりと変わり、「織物」のように見えることがあるのも染め表現の面白さです。
「染物」のYoichiタータンの代表的な作品は、JR余市駅前に掲げられた「タータン旗」です。
余市在住の米国人デザイナー、ブライス・モレンカンプ氏がデザインを手がけ、笹浪氏が染色しました。
旗にはぶどうの葉の冠の下に余市町を象徴する「果物」「竹鶴政孝とリタ婦人」「ワイン」「魚」をデザイン。金縁をあしらったタータンがマフラーを巻いているような、素敵な印象の旗が出来上がりました。
旗はJR余市駅前のスコットランド風の街灯に設置されています。余市駅に降り立つ人々を風にたなびく旗が歓迎しています。
染物で表現していたYoichiタータンに本格的な織物のタータンが加わったのは、播州織の産地、兵庫県多可町との出会いが始まりでした。
2022年、町独自の「タカタータン」をもつ多可町が主催した「タータンサミット」をきっかけに、余市観光協会と多可町観光交流協会や播州織関係者との交流がスタート。タータンの輪を広げ、互いの地に息づく文化を高めていこうと、播州織Yoichiタータン制作プロジェクトが発足。余市の宝物の色で糸を染め、人の想いと土地の縁が縦横の糸となり、Yoichiタータンが織り上げられました。
播州織は設計、糸染め、織りの工程すべてを産地で行っています。Yoichiタータンでは赤・青・灰の3色で糸を染め、高度な技術を誇る織り元により4種類の生地(スモールチェック、ミディアムチェック、ラージチェック、ラージチェック片面起毛)が完成しました。同じ糸から織られた生地でありながら、縦糸と横糸の数、織り方により変化に富んだ風合いをもつことが特徴です。
余市で生まれたYoichiタータンが播州織りの産地、多可町で織り上げられるまでの物語は、「余市観光協会オンラインショップ エルラプラザ」コラム「余市ストーリー」でご紹介しています。
Yoichiタータンを地域ブランドとして育てたい。そう考えた余市観光協会は、まずタータンが町の人に愛されること、また多くの人に手にとって頂ける商品を作り育てることを目標とし、様々なことに取り組んでいます。
タータンアイテムの商品化にあたっては、町の小規模事業者に仕事や利益が循環することを意識しています。
商品は町で活動するハンドメイド作家や社会福祉施設等と一緒に開発を進めており、たとえば余市養護学校とコラボした「蜜蝋(みつろう)ラップ」の売上の一部を学校に寄付する仕組み作りなど、Yoichiタータンを介して産地、売り手、買い手、作り手とその環境にも喜びと豊かさが循環するよう工夫しています。
それぞれのアイディアと技術を持ち寄り、多くの人に末永く愛されるタータンの輪が広がるよう、余市観光協会は歩みを進めます。
Yoichiタータンの柄デザイン、ロゴタイプデザインなど使用希望を希望される場合、企業、団体様は余市観光協会への入会が必要です。
会員は公序良俗に反しない限り、あらゆるアイテムでの使用が可能(届け出・許可制)となり、デザイン等のデータの提供を受けられます。但し、余市町内における販売、展開を原則とします。
■織生地の価格■
・会 員: 1,800 円( 税込) / m 1m 以上から10cm 単位で購入可能
・非会員: 2,500 円(税込) / m 1m 以上から10cm 単位で購入可能
※ 購入を希望する会員様は余市観光協会窓口にお申し出ください。
■Yoichiタータン柄デザインデータ■
イラストレーターAi、PNG、JPG:名刺台紙、はがきサイズ、A4サイズ、A5サイズ、スマホ画面サイズ(仕様を希望される方は余市観光協会にお問合せください)
■Yoichiタータンの使用について■
① 織生地を余市観光協会から購入し独自に製作する場合
・個人やサークルなどで楽しむ場合: 自由にご使用いただけます。
・一定数以上を商品化し販売する場合: 販売商品の届け出と許可が必要です。
② 余市観光協会から提供された画像データを使用する場合
・個人で楽しむ場合:自由にご使用いただけます。但し、ポスター・チラシ・インターネット等で作品を発表する場合は観光協会への届け出が必要です。
・商品化し販売する場合: 余市観光協会への届け出と許可が必要です。売上の1%以上の寄付をお願いいたします。
③ 余市観光協会オリジナル商品を製作する場合
・余市観光協会が織生地を提供して商品の製作を事業者または個人へ依頼します。 基本的に余市観光協会会員に対して製作を依頼し、商品買取といたします。
④ 織生地のサンプルについて
・製品の試作をする方にサンプルとして生地を提供しています。※
※ 一事業者につき各柄2m 以内(但しラージチェック起毛は1m 以内)
問合せ:余市観光協会0135-22-4115