2006年 05月 07日
麻布十番「更科 堀井」 |

居酒屋がなかった昔は、蕎麦屋でお酒を飲むというのがごく当たり前だったそうです。我々もそれに習って、板わさとたたみいわしなどをつまみに、いいねえ。風もさわやかで、お酒もおいしい、あっ、ちょっと着物の裾が、あら嫌でございますよ、まあ、よいではないかよいではないか、なんて言いながら(←バカか)……ってのは全くのウソで、頼んだおつまみは「焼き海苔」オンリー、あとはお酒、ただひたすらお酒、と、粋も優雅もどこかに忘れて飲みまくってしまいました。
それもそのはず、この店に来る前に、白金の焼き肉屋「金竜山」でたらふく焼き肉を食いまくっていたのです。で、「腹ごなし」に蕎麦屋に入るという、まったく満腹中枢の壊れた、食べ盛りの中学生みたいな行動だったわけなのです。
いや、オレは焼き肉を食ったあと、みんなが「デザート」を食べるというのでついていったのですが、なぜかついたところは蕎麦屋だったわけです。それでもなんにも文句も言わず、にっこにっこしながら日本酒を飲んでいたわけですから、同じように「満腹中枢壊れ組」に属するのでしょうが(苦笑)。

この蕎麦は、思いっきり辛い大根おろしに、かつおぶし、醤油をちょろっとかけて食べるのですが、これがまた、嫌がらせのように辛いのです。
大根おろしは消化を助けてくれるという利点がありますが、この辛さで脳天もすっきり、酔いなどもふっとびます。
まるで修行のような気持ちで蕎麦をすすったので、肝心の蕎麦の味もわからず……いや、あれだけお腹がいっぱいだったはずなのに、つるつるつるっと食べられてしまったのは、そうとうおいしい蕎麦だったからでしょう。うん、合格です。
おかげで、あれほどお腹がいっぱいだったはずなのに、そして日本酒もたくさんいただいたのですが、帰りはしゃきん、として帰ることができました。
いや、いつもしゃきん、としています(しているつもりです)がね。
by yochy.1962
| 2006-05-07 16:05
| グルメ