時々の記録

裏社会の力を利用して、イヴは葵との１コース勝負を実現しました。

葵が出場するU15の女子世界選手権、その最終日に特別枠としてイヴがエントリーしました。それを実現するために、イヴは裏社会の力を借り、大会のスポンサー企業の大物に話をつけました。その代償としてローズは、カトリーヌが前から実現させたがっていた何かを引き受けました。・・・なんか凄いやばそうですが、大丈夫なのかなあ。(^^;

ともあれ、そのおかげでイヴは大会に出場することができました。そんなイヴに、すぐに葵は気がつきました。残念ながら、一緒にコースをまわることはできませんが、２人にとっては他の選手は眼中にありません。

ローズから借りたフルセットのクラブを使い、イヴは試合に挑みます。イヴのゴルファーとしての腕前は、ローズに言わせれば下手くそなのだそうです。しかしイヴは、常に賭けゴルフで戦ってきた度胸と経験がありました。イヴと一緒にまわる選手たちは、そんなイヴに調子を狂わされます。

イヴのゴルフは、一直線にカップを目指す強気がものでした。それに釣られて、いつものプレーを忘れた選手は自ら自滅しました。そして自分のゴルフを続けていた選手も、イヴとの差が広がるにつれ焦りを隠せなくなりました。

葵からイヴの状況を知らせて欲しいと頼まれた雨音は、イヴのゴルフにはスライスやフェイドなどの技がないことに気づきました。そしてイヴが葵に敗れた14番ホールを迎えた時、雨音は葵の勝利を確信しました。葵のようなショットの打てないイヴには、このコースの攻略は不可能だと考えたのです。

ところがイヴは、そんな雨音の予想を打ち砕きました。なんと葵との戦いで枝が折られた、ピンポイントのルートにボールを通して、今度は林に阻まれることなくフェアウェイをキープしてみせたのです。それを見た雨音は、イヴに対する認識を見直す必要があることを悟りました。

そしてイヴは、最終日だけに限れば葵以上のスコアでホールアウトしました。しかし葵も、このまま引き下がりません。着実に差を埋めて、イヴに迫ります。そして18番ホールのパットを決めれば、葵がイヴと並ぶところまできました。そのパットを葵は外さないと、イヴは予想しました。しかしカップイン直前、葵のボールはわずかにカップを外れました。裏社会の人たちが、何かを仕掛けたのでしょうか!?

純粋なイヴと葵の勝負の裏側で、裏社会の思惑が動いていて、今回も予想以上に面白かったです！
この作品、意外と今季一番のダークホース作品なのかも！(^^)