ブライアン・イーノによる音と光の展覧会「BRIAN ENO AMBIENT KYOTO」のことを知ったときは、これは行きたいぞ! という気持ちと、その頃コロナがどうなってるかねぇという気持ちが交錯したが、これに行かずして、何のための人生か! と自らを鼓舞してチケットをおさえた。
ワタシはこうしたヴィジュアルアートを賢しらに語る語彙を持たない人間なので、とりあえず行ったぞ、と写真だけはってお茶を濁させてもらう。ちゃんとした情報を欲しい方は Tokyo Art Beat のレポートなどをどうぞ。
京都中央信用金庫 旧厚生センターに来たのは初めてである。建物ごとイーノ展という趣向には唸った。もちろん、もっとでかい建物でもっといろいろ見たかった、という気持ちもあるが。
ワタシの iPhone では、なんとも茫洋とした写真しか撮れず、申し訳ない。これは「Light Boxes」だが、あとになって「77 Million Paintings」の写真を一枚も撮ってないのに気づいて頭を抱えた。
おおっ、これもイーノ先生の作品か! と思わず写真を撮ったが、冷静に考えて、そんなわけはない。
「Face to Face」が一番面白くて、実在する21名の人物の顔を、特殊なソフトウェアを使い、別の顔へとゆっくりと変化させていくもの。この変化時に顔が微妙にホラーっぽくなったり、さっきまで女性と思ってたものが男性に変わっていたりする。
左側がちょっとホラーっぽいでしょ。あと、中央はイーノ先生だよね?
「The Ship」は他と違い、ライティングがほぼない部屋で音と向き合うことになる。ワタシが入室して間もなくイーノ先生が歌うヴェルヴェット・アンダーグラウンドのカバー「I'm Set Free」が流れたので、もう一度「I'm Set Free」を聴くまで部屋で音に浸っていたら、一時間ほど経っていた。
こういう機会はそうそうない、と貧乏人のワタシも奮発してカタログを購入したが、「アーティストの希望で、袋はありません」と言われ、この日文字通り手ぶらで会場に来たワタシは、カタログを手で持ったまま移動することになり参った(笑)。
ここには写真を載せられないが、そのカタログの中に女性のヌードがあり、これが昔、渋谷陽一が『ロック―ベスト・アルバム・セレクション』で書いていた、イーノのビデオに延々女性の裸が写し出されるものがあるってのはこれのことか! という感慨があった(何も調べずに書いているので、違ってたらすいません)。
偶然にも個人的な事情が重なったのもあり、思い出深い機会となった。