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- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2007/04/20
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グズグズしている間に『父親たちの星条旗』を見逃してしまったので、こちらは映画館で観た。といっても公開からそれなりに経っていたので客も少ないかと思ったら、かなり埋まっていた。やはり年輩の方が多かった。
クリント・イーストウッドの近作では『ミスティック・リバー』がひどく後味の悪い映画だったが、その彼がこういう映画を作ったことに(変な表現になるが)日本人として一種の感謝に近い想いを持った。一方で、日本人自身がこれを作れなかったというのは恥ずかしいことだとも思った。
この映画を大傑作とか戦争映画の頂点とか言うつもりはない。二時間超あるのに描写がもあっさりしすぎなところもあったし(小西克哉が指摘していた辞世の句の場面など)、台詞を聞き取りにくい箇所もあったが、戦場の凄惨さをしっかりと描写しているし、それにこれほど日本人を、しかも戦争映画の中でちゃんと描いたアメリカ映画はなかったのではないか。
二宮和也は、斜に構えた表情が今風過ぎるのを除けば立派だと思うし、渡辺謙の演技も『ラスト・サムライ』より軽妙なところがあって良かった。