結腸憩室出血 | 山科駅前おかだクリニック|消化器内科・内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)・内科

結腸憩室出血


結腸憩室出血

結腸憩室は、大腸の壁にできるポケットのようなものです。多くは無症状ですが、憩室の奥にある血管が時に破綻し出血を引き起こすことがあります。本記事では、結腸憩室出血についてまとめます。

症状

結腸憩室出血の主な症状は、突然の血便で発症します。腹痛は通常認めません。出血の量は破綻した血管により様々で、少量ずつ出ることもありますが、血圧が低下するほど多量に出ることもあります。

血便を呈する疾患で他に多いのは虚血性腸炎ですが、こちらは腹痛を伴うことが多いです。貧血が進むとめまいや疲れやすさなどの症状も見られることがあります。

原因

憩室ができる原因としては、食物繊維の摂取低下や便秘等による内圧亢進が原因の一つと考えられています。憩室出血は憩室の奥に脆い血管があり、それが破綻することにより起きます。

血液をサラサラにする抗血栓薬の服薬も、出血を助長する原因となります。

診断

結腸憩室出血を診断するには、内視鏡検査やCTスキャンが必要ですが、憩室の既往があり腹痛のない出血であれば本疾患を強く疑います。

治療

出血が少ない場合は、腸管安静で自然治癒することも多いです。大腸カメラを行うこともあり、観察時に出血していればクリップなどで止血術ができることもありますが、観察時に止血していることも多く、止まっていると出血部位がわからないこともしばしばあります。

大量出血の場合は内視鏡治療では難しく、血管カテーテル治療を行うこともあります。