2019 ミヤマシジミに思う
2019年 11月 26日
昨日とは一転、朝から雨、寒いで~す。
しかし、実際には産卵しなかった様ですが、未交尾でも産卵はするらしい。
シーズンオフにあたって、 2019 ミヤマシジミについて記録を残しておきます。
浅間高原のミヤマシジミは発生が比較的遅く、例年は6月の初旬ですが、今シーズンは5月31日が初見日だった。
初見日に観察したのは2頭のメス、今まで12年間観察して来て、初見がメスだったことは初めてのことでした。
またまた驚いた事に、オスも発生していない初見日にこのメスがコマツナギで産卵ポーズを何度かしました。
6月3日、モメンヅルに産卵するのを確認、卵2個も確認した。モメンヅルに依存する個体群が消滅して既に5年位になるけど、毎年、何回かは産卵することを確認している。
まだこの時点ではオスの発生を確認しておらず、恐らく無精卵と思われる。やはり、未交尾の母蝶が産卵をしたと思われます。
6月3日、コマツナギのフィールドで、先ず先ずのチョイ青メスだったでしょうか、シーズン初でした。
オスの初見日は6月4日、この頃が浅間高原での例年の初見なので、順当なオスの初見日になりました。むしろ今年は2頭のメス初見日が早過ぎたのかも知れません。
6月28日、これぞ青メスと言った今シーズン最高の個体が発生、浅間高原での青メス発生率は非常に高く、一般的に見られる寒冷期傾向ではなく、因みに、「6月の青メス」と自身では呼称していて、年間で一番美しい個体が発生する月なのです。
10月23日、シーズン最後を告げる終見日となった。その間、チョイ青メスは何度か確認出来たが、これぞ青メスと言える個体は見られれず、青メスに関しては不作のシーズンだった。しかし、ミヤマシジミの個体数は今年も例年並みに見られた。
ーーーーーーーーーー 総 括 --------------
自身が2010年に発見して以来、河川敷の典型的な発生地であった、吾妻川の保全地区では2016年9月6日に生息を確認して以降、翌年から全く発生が見られなくなり、やはり絶滅したと思われる。環境整備もされており、コマツナギも沢山生えており申し分ないのだけど、2017年、2018年、2019年と観察しているが何が原因だったのか不明。
2016年9月6日に見た吾妻川保全地区で最後のミヤマシジミ
因みに、群馬県内で最後の発生地として公にされ、保護されていた旧倉渕村(烏川河川敷)でも2012年を最後に翌年から絶滅したけど、とても吾妻川と似た環境だったので、今更だけど、その要因が気になるところです。
2012年6月14日、倉渕村保全地区で見た最後のミヤマシジミ(高崎市)
その後、2013年、2014年と観察に出かけたが、発生を確認出来なかった。
辛うじて残されてる浅間高原のミヤマシジミも環境が年々変化しており、群馬県内でミヤマシジミが絶滅するのは差ほどに遠くないと思います。
昨今、ソーラー発電の家庭用売電価格が1/6になるとか、メガソーラー開発で無残にも潰されたミヤマシジミのフィールドも見て来たけど、この機会に業者による原野開発が縮小されればと考えますが、詳しくはどうなるのでしょうか。
by yamasakiiii
| 2019-11-26 11:05
| ミヤマシジミ