ベイルート 8階建ての建物 イスラエル軍の空爆で倒壊 11人死亡

中東レバノンの首都ベイルートで23日、8階建ての建物がイスラエル軍の空爆で倒壊し、これまでに11人が死亡しました。イスラエルとレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの間の停戦に向けた調整が続けられていますが、犠牲者は増え続けています。

ベイルートの中心部で23日早朝、8階建ての建物をイスラエル軍が空爆し、これまでに11人が死亡、63人がけがをしたと国営メディアが報じました。

建物は完全に倒壊し、救助活動が続けられているとしています。

ヒズボラとの戦闘を続けるイスラエル軍は、ベイルートのほか、レバノンの南部などで攻勢を続けていて、レバノン政府は、これまでにイスラエル軍による攻撃で3645人が死亡したとしています。

停戦に向けて、アメリカの特使が今週、イスラエルとレバノンを訪れて協議を行い、アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズは複数の当局者の話として、60日間の停戦が提案されていると伝えました。

具体的には、停戦期間中にイスラエル軍がレバノン南部から撤収し、ヒズボラの戦闘員はレバノン南部を流れるリタニ川より北に撤収するとしています。

そのうえで、レバノン軍や国連の部隊が国境地帯での展開を強化するほか、アメリカが主導して新しい枠組みを設け、双方が国境地帯に立ち入らないようにするなどと伝えています。

ただ、さらに重要な詳細を詰める必要があるとの当局者の話も伝えていて、依然、予断を許さない状況とみられます。