北欧のEVバッテリーメーカー 破産法申請 欧州でEV需要落ち込む

EV=電気自動車向けのバッテリーを製造する北欧の新興メーカーが、拠点のあるアメリカの裁判所に日本の民事再生法にあたる連邦破産法第11条の適用を申請しました。ヨーロッパでEVの需要が落ち込んでいる影響が自動車の関連業界にも波及する形となっています。

21日、連邦破産法第11条の適用を申請したのは、北欧スウェーデンのバッテリーメーカー、ノースボルトです。

アメリカのEVメーカー、テスラの元幹部が設立し、3年前に工場を稼働させましたが量産体制の整備の遅れやEV市場の減速などを受け、業績が悪化していました。

ことし9月にはスウェーデン国内のおよそ1600人の人員削減を発表していて、拠点の一部があるアメリカでの今回の申請は経営再建に向けた手続きだと説明しています。

メーカーによりますと、申請を通じ、新たな調達が可能となる資金、2億4500万ドル、日本円でおよそ380億円を再建にあてる予定で、工場の稼働や従業員への賃金の支払いは続ける予定だとしています。

このメーカーは、ヨーロッパが、中国などからの供給に依存しているバッテリーについて域内で生産を行う企業としてその動向が注目されていました。

しかし、ヨーロッパで、EVの需要が落ち込むなかでその影響が自動車メーカーだけでなく、関連業界にも広く波及する形となっています。