「セールスフォース」で障害 災害情報システムに一時 不具合

インターネット上のクラウドで、顧客管理など、さまざまなサービスを展開するアメリカのIT大手「セールスフォース」のシステムに障害が起き、このサービスを利用する日本の一部の自治体の災害情報システムにも一時不具合が発生しました。会社は、日本時間の16日午前0時すぎ、一部で復旧を確認したとしています。

愛媛県 大分県の防災サイトに一時 障害

このうち、愛媛県では、15日午後4時23分から県の災害情報システムに不具合が発生し、県の防災ポータルサイト「えひめの防災・危機管理」の閲覧や、避難情報や震度の情報を伝える県の防災メールの自動配信ができない状況になりました。県が確認したところ、午後10時50分ごろまでに、いずれも復旧したとみられるということです。

また、大分県では、15日午後3時前から県の防災ポータルサイトや、被害情報などを市町村と共有する際に使う災害対応支援システムがアクセスできない状況になりましたが、午後8時半すぎに復旧したということです。

各県によりますと、防災情報の収集や発信のために利用しているさまざまなクラウドサービスを提供するアメリカの「セールスフォース」のシステムでサーバー障害が起きた可能性があるということです。

銀行サービスにも影響

三井住友信託銀行によりますとセールスフォースの障害を受けて、15日午後9時時点でインターネットでのカードローンの申し込みや、オンライン相談の予約など一部のサービスが利用できない状態になっているということです。

このほかの複数の銀行でも住宅ローンのインターネットでの申し込みや、コールセンターでの電話対応、社内情報を共有するためのサービスなどが利用できない状態になっているところもあるということでセールスフォースの障害との関連を調べています。

ただ複数の銀行によりますと午後11時時点でサービスは次第に復旧に向かっているということです。

「セールスフォース」 “一部で復旧を確認”

アメリカのIT大手「セールスフォース」によりますと、日本時間の15日午後3時ごろ、システムに障害が起きたことを確認したということです。

この会社のクラウドサービスは、世界中の行政機関や企業などで利用されていて、日本でも愛媛県や大分県の災害情報システムに不具合が発生し、一時、防災サイトの閲覧や避難情報の自動配信ができない状況になりました。

また、一部の金融機関では、インターネットでのカードローンの申し込みなどのサービスが利用できない状態になりました。

セールスフォースによりますと、日本時間の16日午前0時20分ごろ、一部で復旧を確認したものの、障害が続いているサービスもあるとして原因の調査や復旧作業を進めているということです。

セールスフォースは、公式のホームページで「影響を及ぼしたことをおわびします」とコメントしています。