【被害 1日詳細】石川 七尾で2人心肺停止 輪島 ビル倒壊の通報

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林官房長官は、2度目の緊急の記者会見で「建物倒壊などによる生き埋めが6件、発生をしているという報告を受けている」と述べました。

警察庁によりますと、今回の地震で石川県七尾市で
▽灯篭の下敷きになった男性と
▽倒壊した家屋の中から救助された女性の、あわせて2人が心肺停止になっているということです。

震度6強の揺れを観測した輪島市を管轄する輪島消防署によりますと「市内の河井町にある輪島塗の老舗の会社のビルが倒壊して隣の建物を押しつぶし、そこにいた2人が逃げ遅れて取り残されている」という通報があったということです。この会社のホームページによりますと、輪島屈指の規模を誇る塗師屋で、地震前に撮影された画像からは地上7階建てのビルに見えます。

このほかに「家屋が倒壊した」という通報も50件以上寄せられていて、このうち複数で逃げ遅れた住民が取り残されているという情報があり「意識がない人がいる」という通報もあるということです。

輪島消防署は現場の確認や救助活動を進めていますが、まだ通報があった現場すべてを確認できておらず、実際に倒壊している建物の数などはわからないということです。

震度6強の揺れを観測した石川県輪島市では、地震の影響で建物が傾いたりビルの外壁が崩れたりする被害が相次ぎ、市によりますと、このうち、市役所の近くにあるビルが傾いているということです。市は倒壊のおそれがあるとして周辺に近寄らないよう呼びかけています。

震度6強の揺れを観測した輪島市などを管轄する奥能登広域圏事務組合消防本部の職員によりますと、地震発生後に輪島市内の自宅から消防本部に出勤する間に、少なくとも数十の家屋や建物が倒壊しているのを目撃したということです。この職員は「自分が出勤途中に目にしただけでこれだけの数になるので、倒壊している家屋や逃げ遅れてそこに取り残されている人の数がどれだけにのぼるか想像がつかない。通報があまりに多く、消防本部では被害状況を把握しきれなくなっている」と話していました。

志賀町で倒壊した住宅に高齢の男性が閉じ込められているという情報があり、現在、救助にあたっているということです。

また能登町の特別養護老人ホーム「こすもす」の職員によりますと、地震の影響で入所者2人が頭に切り傷を負い、看護師の職員の手当てを受けたということです。

震度5強の揺れを観測した石川県羽咋市の消防によりますと、今回の地震で住宅に閉じ込められていた高齢の男性を1日午後8時40分ごろに救助したということです。消防によりますと、男性は大けがをしているとみられるということです。

また、震度4の揺れを観測した石川県野々市市では1日午後4時すぎに「上から何か落ちてきて女の子の頭に当たった」と消防に通報があり、10歳未満の女の子が頭に軽いけがをしたということです。

震度6強の揺れを観測した石川県穴水町にある医療的なケアが必要な高齢者が療養を行う介護医療院の「恵寿鳩ヶ丘」の職員によりますと、たんの吸引や酸素ボンベが必要な高齢者など、およそ120人が利用していて、全員が院内にとどまっているということです。地震のあと、停電が起きたため非常用の自家発電機を使って電気をまかなっているということですが、発電に必要な軽油は2日朝にはなくなるおそれがあり、電気が復旧しなければ、たんの吸引などが行えなくなるということです。また、地震によって窓ガラスが割れて建物の中に風が吹き込んでいるということですが暖房が故障していて使えなくなっているということです。職員は「利用者の中には100歳を超えている人もいて、現在の状況が続くと命に関わる事態になりかねないので、どうすれば良いのか対応方法を考えている」と話していました。

震度6強の揺れを観測した石川県珠洲市の珠洲市総合病院の医師は「地震でけがをした患者が相次いで運ばれてきていて順次受け入れを進めている。地震の影響で道路の状態が悪くなっていて病院に到着できない医師もいて、人数が足りていない。また、病院は電気が止まってしまい予備の電源で対応している」と話していました。

震度6強の揺れを観測した石川県輪島市にある市立輪島病院の担当者によりますと、病院には骨折したり、落ちてきたもので頭をけがしたりした人が複数、搬送されているということです。現在、電気が止まっていて、自家発電で患者への対応を行っているということです。また、病院の敷地内にある駐車場では、救急の患者への対応も行っているということです。

石川県の珠洲警察署によりますと震度6強の揺れを観測した珠洲市では、倒壊した家屋に人が閉じ込められているという通報が相次いで寄せられているということで、警察や消防が状況の把握を急いでいます。

震度6弱を観測した石川県能登町の公立宇出津総合病院の警備員は「道路がふさがっていて職員が出てこられない状況だ。大津波警報が出ているため、入院患者は全員、5階に避難している。停電は1時間くらいで復旧した。当直の医師と看護師、それに駆けつけた医師が患者の対応をしている」と話しています。

震度6強を観測した輪島市の職員によりますと、1日午後5時半現在、住宅が倒壊しているといった情報や、道路に亀裂が入っているなどの情報が相次いでいるということです。また、市役所には、避難者も大勢集まっているということです。

震度6強を観測した珠洲市の職員によりますと、市役所庁舎の周りにある住宅では停電や断水が起きているということです。

震度5強の揺れを観測した石川県加賀市を管轄する大聖寺警察署の副署長は「当初はパトカーに搭載されているスピーカーを使って津波避難の注意喚起の広報を繰り返していた。現時点で、管内でけが人はないが、地震の影響で路面の隆起などが起き、山間部にある市道など道路の通行止めが6か所あり、署員を派遣して対応している」と話していました。

石川県かほく市消防本部によりますと、かほく市内で「家が半壊し、中に閉じ込められていて外に出られない」という通報が1件、この家の住人からあったということです。消防が現場で救助活動にあたるとともに、被害状況を確認しているということです。

震度6弱を観測した石川県能登町役場の警備員は「体感的には去年やおととしの地震の倍以上の長い揺れだった。町役場は4階建ての新しい建物だが、警備室の机は引き出しが出てしまい、机につかまっていないと立てないくらい大きく言葉では表せない揺れだった。外の歩道のタイルが波のようにうねっていてガタガタになっている。きょうの業務後、交代が来たので、車で家に帰ろうとしたが寸断されているのは珠洲市に向かう国道249号線で、トンネルも通れなくなっているし、半島の反対側の輪島市に向かう県道6号の宇出津町野線も道路が半分陥没していたり、山が土砂崩れになっていて、道路が寸断されているので、役場に来たくても来られない職員もいるのではないかと思う。職員は集まり始めているが、住民対応で電話をつなげる状態ではない」と話していました。

金沢市に隣接する内灘町消防本部によりますと「道路の液状化や電柱が倒れたなどの通報が多数寄せられている。今のところ、人的被害の情報はない」ということです。

輪島市役所の警備担当者によりますと、市役所は高台にあるため、大勢の住民が避難してきていて、防災担当者はその対応に追われているということです。

震度6弱の揺れを観測した中能登町の旅館によりますと、地震で建物の戸が外れたりガラスが割れたりしているということです。また地震発生当時、外出していた宿泊客の安全は確認できたものの、道路が隆起するなどしているため宿には戻れず、安全な場所に避難してもらっているということです。旅館の女性は「揺れが何度も続いています。こんなことは初めてです」と話していました。

石川県の津幡町消防本部によりますと「町内で水道管が破裂したという通報が入っている。今のところ人的被害の情報はない」と話していました。

富山県や市町村の発表によりますと、富山県内では今回の地震で少なくとも11人がけがをして、このうち3人が重傷だということです。

▽富山市ではパチンコ店の天井が落下して8人がけがをし、このうち、2人が重傷になっています。当時、店内にいたという30代の男性客は「天井が落ちてきて、騒然としていました。店員が慌てて避難誘導をしていました」と話していました。

▽射水市では▼80代の女性が自宅の庭で灯ろうの下敷きになり重傷となったほか
▼70代の女性が自宅で倒れてきたタンスに頭をぶつけて軽いけがをしたということです。
▽高岡市では20代の女性が避難所に行く際に転倒し、軽いけがをしたということです。

富山市婦中町では、商業施設の天井に取り付けられた長さ3メートルほどの鉄材が天井から床に30メートルほど落下しました。商業施設によりますと、けが人はなく、店員が客を誘導して店の外に避難させたということです。買い物に来ていた富山市の20代男性は「鉄のパネルのようなものが何枚か大きな音を立てて落ちて行くのを目撃しました。店にいた客たちは焦った様子で机の下に隠れたり店の外へ走って避難したりしていました。とても怖かったです」と話していました。

富山県の射水市消防本部によりますと、射水市小島で80代の女性が自宅の庭で灯ろうの下敷きになり病院に救急搬送されました。女性は重傷だということです。

また、射水市放生津町では70代の女性が自宅で倒れてきたタンスに頭をぶつけて軽いけがをしたということです。

震度5弱を観測した富山県の黒部市によりますと、市内に住む80代の女性が徒歩で避難中に転倒して頭を打ち、救急車で病院に搬送されたということです。けがの程度は軽いということです。また市内では、避難所の中で10代と50代の男性が体調不良を訴えて病院に搬送されたということです。

富山市消防局によりますと、震度5強の揺れを観測した富山市では、1日午後7時の時点でけが人がいるという通報が10件あり、現場で救急隊が活動しているということです。けがの程度はわかっていません。また、火災も1件起きているほか、建物や塀が崩れるなどの通報も相次いでいて、出動の件数はあわせて45件にのぼっているということです。

富山市消防局によりますと、1日午後5時43分時点で富山市内では救急や災害救助などでの出動が10件あるということで詳しい情報を確認しているということです。

富山県氷見市の地域防災課の職員によりますと、市役所の天井や床の一部が破損しているほか、周辺の道にも亀裂や隆起が確認されているということです。市では職員を集めて被害の情報について詳細を確認するなど、対応にあたっているということです。

富山市婦中町では商業施設の玄関に取り付けられた3メートルほどの門が倒れ、割れた瓦が店の前に散乱していました。

富山市中心部の山王町の2階建ての住宅では2階の屋根瓦が数十枚落ちて住宅の前の道路に散乱していました。

富山県西部の小矢部市役所によりますと、1日午後4時35分現在、水道管が破損しているという報告が複数寄せられているということです。

第9管区海上保安本部によりますと1日午後7時40分ごろ、新潟県糸魚川市の市振漁港で1隻の漁船が沈没していたのを警戒中の航空機が確認したということです。津波の影響とみられ、人の被害に関する情報や通報などは確認されていないということですが、第9管区海上保安本部は巡視船などを使って現場の状況の確認を進めています。

▽新潟市によりますと、中央区の白山駅付近や西区の善久地区など広い範囲で液状化とみられる現象が発生し、道路が陥没するなどの被害が出ているということです。
▽刈羽村でも道路の陥没が確認されてるということです。
▽妙高市や糸魚川市では住宅の一部が損壊したほか、五泉市や三条市、それに加茂市ではブロック塀が崩れるなどの被害が出ているということです。

消防によりますと、上越市茶屋ヶ原付近の国道8号線で土砂崩れが発生し、現在、上下線とも通行止めになっているということです。これまでのところ、けが人の情報は入っていないということですが、消防は警察などと情報を共有し、確認を進めています。

福井県内の各消防や自治体によりますと、地震の影響で1日午後10時の時点で、少なくともあわせて6人がけがをしているということです。いずれもけがの程度は軽いということで、引き続き確認を進めています。

▽嶺北消防組合によりますと、あわら市では90代の女性が家具の上のものが地震の揺れで落ちて肩を打つなど、あわせて3人が軽いけがをしたということです。
▽福井市によりますと▼市内の80代の男性が転倒して軽いけがをしました。また▼20代の女性がJRの車内で気分が悪くなり、病院に搬送されましたが症状は軽いということです。
▽鯖江・丹生消防組合によりますと、越前町の90代の男性が地震の揺れで転倒し腰を打つ軽いけがをしたということです。

岐阜県の大垣消防組合消防本部によりますと、震度4の揺れを観測した大垣市内では屋内にいた50代の女性が揺れの影響で転倒して頭に軽いけがをして市内の医療機関に搬送されたということです。