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接客のスピードアップや質の向上を図ろうとAI=人工知能を活用する取り組みが、小売りの現場で進んでいます。
メガネ選びに「AI問診員」
大手メガネチェーンの販売店は5月、「AI問診員」を導入しました。
AI問診員には、メガネの利用者100万人分のデータが入っています。来店客に6つの質問を行ってメガネの利用傾向を分析します。
AIは、顧客の視力データと問診の結果から最適だと考えるメガネの度数を数秒で割り出します。
その度数のメガネを顧客に試着してもらい、微調整。AIが問診を開始してから2分、度数が決まるまでの時間が以前の半分程度で済むようになったといいます。
店員 宮本千春さん
「即時に度数を選定してくれるので、頭で考える時間がすごく短くなった」
このチェーンでは、人間の店員は温かみのある接客を、AIには膨大なデータの分析を担ってもらい、顧客の満足度を高めていきたいと考えています。
大手メガネチェーン AI推進課 永井寛朗 課長
「AIが得意な部分と人が得意な部分をしっかりすみ分けして、よりよいサービスをお客様に提供することを目指している」
コロナで笑顔減った?AIで接客トレーニング
接客のトレーニングにAIを活用する動きもあります。大手スーパーは7月、あるAI端末を導入しました。
取材した日、従業員の丸下智穂さんは、顔の表情が満点の300点、発声の3つの指標もすべてクリアしました。
AIが、口角の上がり具合や目の周りの動き、声の大きさなどを計測して採点した結果です。
サービスカウンターマネージャー 丸下智穂さん
「笑顔にちょっと自信が持てていなかったが、売り場でも自信をもって笑顔が出せるようになった」
このスーパーは、コロナ禍でマスク着用が広がった際に、従業員の笑顔や声出しが減ったと分析しました。それを改善するために今回の取り組みを始めたといいます。
吉田 元 人材育成部長
「自然に笑顔が出るようになったと聞いているので、徐々にその効果が確実に出てくると期待している」
点数をつけて可視化することで、笑顔や発声が改善されていくということです。
【2024年8月21日放送】