コミュニケーション能力の高い人の話し方の共通点 - ゆとりずむ

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東京で働く意識低い系ITコンサル(見習)。金融、時事、節約、会計等々のネタを呟きます。

コミュニケーション能力の高い人の話し方の共通点

こんにちは、らくからちゃです。

先日、こんな記事を読みました。

本稿では、仕事のスケジューリングをベースに作業を組み立てながら、緊急度と優先度をもとに仕事に取り組んでいく。重要なポイントとして、

これは仕事だけではなくすべての物事に言えることだが、まずはその全体像を把握して、工程表を作り、タスクを可視化することで、仕事の効率というのは飛躍する。

 という点を挙げています。スケジュールの不確定要素を排除することは、自分のためだけでなく、上司やお客様に対して果たすべき責任のひとつとも言えます。首がちぎれるほど頷ける内容ではあるのですが、コメントを見ていると、この方法を『知らない人』よりも、『知ってはいるができない人』のほうが多いように思われます。

何故出来ないのか?

  • やってみないと分からない要素が大きい
  • 割り込みの仕事が発生しやすい
  • 効率化したところで上司から別の仕事が割り振られる

などなどの理由で『うまくいかない』という声が多く聞かれました。ここも多いに共感できる点です。わたしが行っているお客様サポート仕事でも

  • お客様の話が途中で変わったり、掘り下げてみると別の問題だったりする
  • 突発・大至急・超重要な問い合わせが多発する
  • なんとかオンスケで行けそうと思っていても新規の案件が振られる

といった事態は日々多発しています。でも『与えられている状況は全く同じなのに、何故かスケジュール管理がうまくいく人とそうでない人』が発生しています。この両者の間に何の違いがあるのか?いろいろと観察しているとそうした人たちは、いわゆる『コミュニケーション能力』が凄く高いなあということに気が付きます。

経団連のまとめた資料を見ても、新卒採用を行う際に重視する項目として、『コミュニケーション能力』は非常に高い位置を占めており、なんでも11年連続でトップだったそうです。

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(出典:新卒採用(2014年4月入社対象)に関するアンケート調査結果の概要)

でも、そもそもコミュニケーション能力とは何なのか?色々な人が様々な定義を挙げていますが、わたし個人の意見としては、会社員において必要とされるコミュニケーション能力とは誰とでも仲良く出来ることでも、面白い話が出来ることでもなく、『情報を正しく効率的に伝えることが出来る能力』だと思います。

まずは、ちょっとした例を挙げてみたいと思います。

話が伝わらないワケ

 もうかれこれ8年位前に放映されていた番組になりますが、『コードギアス 反逆のルルーシュ』というアニメの第一話に『撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけだ』というセリフがありました。この言葉だけ聞いて、どういう意味か分かるでしょうか?何も知らないひとが、この部分だけを聞くと、おそらく2通りの解釈が出来ると思います。

  1. 『自分が撃たれる覚悟』のあるやつだけ、撃つことが出来る。
  2. 『自分も撃たれる覚悟』があるやつだけ、撃つことが出来る。

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1の場合、軍人は戦闘に参加していない一般市民は撃ってはいけませんよ、という話になりますし、2の場合、軍人だけが一般市民を撃つことができる、という話であるように思えます。どちらが正解か、というとこの文章だけでは判断出来ませんよね。

これは、アニメの中のいちシーンですが、実際に仕事をしていても、こんな『どういう意味なんだろう』という話には良く出くわします。例えば、会議の管理システムを開発していたとして、こんな文言があったとします。

『予約を取り消すことが出来るのは、予約された方だけです』

予約されたを、予約するの敬語とみなせば、予約を行った人だけが会議のキャンセルを出来るという風に読めます。受動態とみなせば、会議の参加者がキャンセルできるという風にも読めますよね。

そもそも多義的に捉えられる言葉遣いをしないということも重要(『予約者』『参加予定者』などにする)ですが、どんなに言葉遣いを正しくしても、聞き手が状況を勘違いしている中では、間違って伝わることは少なく有りません。

だいたい、『なんか話が正しく伝わっていないな』と思った時は、文脈が正しく伝わっていないケースが多いんですよね。

効率的なコミュニケーション

こういったコミュニケーションのロスは、後々大きな損失につながり兼ねません。仕事の要領がいい人の仕事の進め方を見ていると、『話がきちんと伝わっているのか?』を凄く大切にするように見えます。

誤解が生じないために、メールを使って文章で伝えるのも重要ですが、仕事の要領がいい人は、相手に正しく伝わったかどうかを確かめるためにも、いわゆる『報連相』をきっちりしているようにみえます。

あ、こういうんじゃなくて『報告・連絡・相談』ってやつですね(笑)。 

でも『この人、一緒に仕事がし易いな』と思う人とそうじゃない人との間の差って、なにか特別なテクニックがあるわけではなく、結構小さいような気がします。その『小さな差』について、当たり前の話がほとんどですが、気がついた点を列挙してみたいと思います。

話しかけるときは『名前』『件名』から

仕事に集中している時って、話しかけられても気が付かないことが多いんですよね。そんな時、急に『◯◯の機能って☓☓も出来る?』みたいな風に話しかけてくる人がいます。こういう風に話しかけられると、『え?俺のこと?』ってなっちゃいますよね。あと、いきなり結論に近い部分から聞かれても、『はい?』ってなっちゃう。

急いで答えなきゃいけないレベルなんだろうか?きちんとした回答が必要なレベルなんだろうか?そもそもどんな状況なんだろうか?

そういうことがわからないなか、いきなり話しかけられても、頭の切り替えが追いつかなかったりするんです。メールの『件名』レベルでいいので、ひと言付け加えて貰えるだけで、随分と変わります。

順を追って話す

また、状況説明をすっぽかして、『要は、☓☓が出来るかどうかが知りたいんだけど』みたいな風に話す人が居ます。これも相当困ってしまいます。

  • こういった状況なら、△△のほうが楽なのに
  • ☓☓をすると□□もしなきゃいけないんだけど分かってるのか
  • そもそも◎◎だったら最初からしなくてもいいんだけどな

などなど、質問を受け付けている間に、いろいろと考えることがあります。こういった話し方をする人は、何故か口癖が『結論から言うと』と『要するに』だったりするんですよね。

結論から言うことも、要点をまとめてくれることも、悪いことではないのですが、回答する立場としては『結論よりも、そこに至った過程について、要不要はこちらが判断するので細かく教えて欲しいなあ』と思うことも多々あります。

相手に合わせて話す

何度か、先輩がしている説明を横で聞きながら、お客さんがきょとんとした顔をしているのを見たことがあります。『相手が知りたいことについて伝える』ではなく、何故か『自分が話したいことを話す』になっていることが往々にしてあります。

まずは、相手が『どのレベルで困っているのか?』を見極める。システムが使えない、と言っている時に

  • そもそも機能の意味が分からなくて困っている
  • 画面の操作方法を知りたい
  • この画面にはそういった機能が存在していないことを理解した上で、善後策を求めている

によって、全然答えるべき内容が変わってきます。まずは、相手の話を聞いた上で、相手の理解度の確認と話の軸をあわせるために、一段レベルを落とす。『分かりました。ではちょっと基本的なことになりますが、☓☓という機能の目的から説明したいと思います。』みたいな風に繋げてあげれば、結構伝わりやすかったりします。

できないことはできない理由を言う

また、仕事が多すぎて減らない人は、自分の状況が正しく伝えられていない例も多く見受けられます。抱え込んでしまう人は、自分の状況を伝えきれずに『頑張ります!』のひと言で安請け合いしてしまい、結局処理しきれずに余計に状況を悪化させてしまう例が多々あります。それぐらいなら、スケジュールを調整して、少し遅らせたほうが、むしろ効率的だったりすることもあるので、きちんと伝えたほうがいい。

とはいえ、やらざるを得ない時というのは出てきてしまいます。これは社風や環境の問題もあるのでなんとも言えないのですが、忙しい時ほど『忙しい』と声を上げておかないと、あとで『そんなに忙しかったなんて知らなかったよ』と白を切られる可能性があります。

そんな時は、自分のおかれた状況をきっちり伝えて、『保険』をかけておく。例えば、『現在AとBのタスクを抱えている状況で、Cのタスクもやるとなると確実に毎日終電になります。その状況での成果物の品質には責任を持てないので、課長に相談してからでもよろしいでしょうか?』みたいな感じですかね。後々のためにも、『説明すべきは説明した』ということは大事なんだなあという例は、過去に何件もありましたね・・・。

復唱とリマインド

最後に、相手からお願いされたこと・相手にお願いする内容は、必ず『復唱』する。『今回の結論として、わたしはAとBを明日中に。その後、先輩はCとDを今週中にする ということですね』といった感じですね。これもやるやらないでコミュニケーションのロスが生じるかどうかに大きな差が出てきます。

その上で、他人にお願いした内容については、定期的にリマインドを行う。もし、思い違いがあったとしても、その時に気がつくことが出来ます。

まとめ

なんだか、書けば書くほど『それくらい新入社員研修で言われなかったのかよ!』というようなことばかりになってしまいました。でも、色んな会社さんに首を出すことが多い仕事をさせて頂いているのですが、結構『もうちょっといい方を変えてくれたら伝わるのになあ』と思うことは結構あります。

もう会社員生活も7年目になるのですが、色んな人の効率のいい仕事の仕方を学んでいくことは、何年たっても必要だと感じています。ここ最近も、新入社員向けの本を読みながら、『うへー、こういう視点もあるのか』なんて思ってみたり。最近だと、この本が中々興味深かったです。

ではでは、今日はこの辺で。