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ブラックホールの撮影に世界で初めて成功したとする国際チームの成果に対し、国立天文台の三好真助教(電波天文学)らは30日、実際は撮影に成功していなかったとする独自の解析結果を発表した。論文が近く、科学誌アストロフィジカル・ジャーナルに掲載されるという。国際チーム側は、この主張は誤っていると反論している。
国立天文台など世界約80の研究機関による国際チームは、世界8か所の電波望遠鏡で大型の銀河「M87」中心部を観測し、ブラックホールの存在を示す黒い穴の周囲をガスなどがリング状に取り囲む画像を得たと、2019年に発表した。
三好助教らが、公開されている元データを再解析したところ、リング状の画像は得られず、複数の明るい点が見られたという。三好助教は「(国際チームは)解析したデータの範囲が狭く、結果に偏りが生じた」と主張している。
一方、国際チームの結果は、別の独立の4チームによっても再現されている。国際チームの本間
慶応大の岡朋治教授(電波天文学)の話 「国際チーム側の主張に説得力がある印象は否めないが、色々な角度からの検証は重要だ。第三者による入念な再検証が待たれる」