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首都圏などで「闇バイト」を実行役にした強盗事件が相次ぐ中、家庭向けの防犯対策への関心が高まっている。ホームセンターでは、侵入対策の防犯関連商品の販売が全国で急増。警備会社には、離れて暮らす家族の見守りに関する問い合わせも寄せられている。
「人ごとじゃない」
大阪府箕面市のホームセンター「コーナン箕面萱野店」では15日、多くの高齢者らが防犯グッズを買い求めていた。窓に貼り付けて割れるのを防ぐ防犯フィルムは品薄状態で、「侵入後でも助けを呼べるように」との理由から防犯ブザーの売れ行きも好調という。
同府池田市の女性(80)は離れて暮らす娘と一緒に訪れ、「防犯カメラ作動中」と記されたステッカーなどを購入した。女性は「金持ちかどうかにかかわらず狙われると聞き、人ごとじゃないと思った。高齢で一人暮らしなので、できるだけの対策をしておきたい」と話す。
同店を含めて全国約600店を展開するコーナン商事(大阪)によると、同社の10月の防犯関連商品の売り上げは前年同月比で倍増。窓の補助錠は約2・8倍、人の動きを感知して音が鳴るチャイムは約2・3倍の売れ行きだった。
ホームセンター大手「カインズ」(埼玉)でも、10月上旬の補助錠や防犯フィルムなどの売り上げが前年同期の約3倍になり、一部店舗で品薄になった。同社の担当者は「必要な商品を届けるため、在庫の確保に力をいれている」と語る。
窓ガラスの防犯対策に注目集まる
8月以降の一連の強盗事件などでは、窓を割って侵入する手口が目立っており、窓ガラスの防犯対策には特に注目が集まっている。