DMAT隊の活動報告

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当院のDMAT

当院は災害拠点病院に指定されており、災害拠点病院の要件としてDMAT隊の配置が追加され、当院も2013年にDMAT発足しました。毎年数回DMAT出動訓練と当院の傷病者受け入れ訓練及びトリアージ訓練に参加しています。
実働実績は、2015年茨城県常総市洪水、2020年新型コロナダイヤモンドプリンセス号、2024年能登半島地震と出動しています。

DMATの活動

「DMATは何をするの?」と質問を受けますが、急性期の災害現場において、様々な活動を行います。主な活動としては中等症、重症患者の搬送があります。搬送はドクターカーや救急車を使用しますが、我が隊も当院の救急車両で出動しています。

能登半島での活動

能登半島地震での活動ですが、通常DMATは72時間の活動のところ、今回は異例の約1週間の活動となりました。

1/1 発災、我々の隊も「待機」に入る
1/10 派遣要請を受ける
1/12~18まで 第4次隊として石川県珠洲市の現場へ

現地は報道以上に混乱していて、医療ニーズは高く、感染症が蔓延している状況でした。我が隊は現地の病院に派遣が決まり、病院支援を行いました。入院患者の安全な地域への搬送ミッションが直ぐに始まり、自衛隊ヘリ搬送のため、近くのヘリポートへの患者搬送を行いました。陸路は道が崩れたり、大きな段差ができたり被害が激しく、夜間走行困難なため空路での搬送が基本となりました。雪でヘリが飛べない日は、なんとか救急車両で搬送しています。

搬送の他には現地のスタッフと協力し、地域の救急医療の維持も大きなミッションとなりました。我が隊は発熱外来の支援に入る日が多かったです。他の隊はERへ昼夜問わず支援に入りました。その他、病棟のおむつ交換や食事介助などの支援や物資の輸送なども行っています。

DMAT隊は病院のリハビリ室で寝泊まりさせていただきました。被災しながらも地域のために笑顔で働く現地スタッフの姿に感服するとともに自分も力をもらい、活動中の不便さは全く気になりませんでした。活動期間が終わり次の隊に申し送りをして撤収しました。しかし、現地のスタッフや被災者は、ほとんどお風呂にも入れず、また、自宅は倒れてしまい避難所から出勤しているスタッフがいたので、撤収時は後ろ髪引かれる思いでした。現地のスタッフや被災者から、隊と出動を支えた当院にも感謝や御礼の言葉をいただきました。

最後に

今回の活動はこれまで病院全体で災害対策に取り組み、備えてきた結果だと思います。今自分ができることは、この大災害を伝えること、そして、この地域の災害対策において今回の経験を活かすことだと考えます。出動を支えていただいたすべての関係者に、あらためて感謝申し上げます。

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