ホーム > 新着情報:お知らせ > 2024年11月 > 令和6年度山形大学学長表彰表彰式を執り行いました
掲載日:2024.11.12
11月11日(月)、令和6年度学長表彰に係る表彰式を執り行いました。
山形大学学長表彰は、本学の発展に貢献した役員、教職員及びこれらの者を構成とする団体を積極的に表彰し、構成員の教育研究等業務への意欲向上を図るために、令和5年度より開始したものです。
令和6年度は、顕著な功績があったと認められた6名の教員及び1団体が選出され、表彰式では表彰状授与の後、受賞者一人ひとりからお言葉をいただき、最後に玉手学長からのお祝いの言葉で締めくくられました。
令和6年度学長表彰受賞者は、次のとおりです。
【受賞者】学士課程基盤教育院主担当 グローグ ダグラス 准教授
【受賞理由】令和5年度からの基盤共通教育改革において、英語教育のアクティブラーニング化と外国人教員の指導比率拡大に尽力してきた。全学必修の基盤共通科目「コミュニカティブ英語」においては、様々な課題に取り組むディスカッション・グループワークを通して、学生が発信するための英語力の向上を実感できるような構成としているが、これらの授業はグローグ氏を中心に6名の外国人教員が協力して検討し構成してきたものであり、「使える英語力」という観点で運用されているものである。なお、学生による授業改善アンケートの総合評価も毎回高い水準を維持している。
【受賞者】高度博士人材育成・支援プロジェクト推進チーム
【受賞理由】高度博士人材育成・支援プロジェクト推進チームは、令和3年度科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業に採択された「ソフトマターイノベーション博士人材育成プログラム」及び令和6年度次世代研究者挑戦的研究プログラムに採択された「やまがた次世代共創イノベーション人材育成プログラム」の企画、運営を担っている。本プログラムでは、研究専念支援金及び研究費の支給による処遇向上並びに「専門力」、「融合力」及び「共創力」の養成により、本学における高度博士人材育成の推進に大きく寄与している。また、関連分野の企業等によるコンソーシアムを組織し、実践的な教育プログラムを実施すること等、教育・学生支援の今後のモデルとなり得るものである。
【受賞者】人文社会科学部主担当 坂井 正人 教授
【受賞理由】山形大学ナスカ研究所における考古学研究の中心的な役割を担っており、ナスカ地上絵の研究では、衛星画像や人工知能を活用した調査方法を次々と開発している。直近のIBM研究所との共同研究プロジェクトにおいては、深層学習による物体検出を用いた実証実験を行い、効率的な地上絵の特定が可能となり、その成果はPNAS(米国科学アカデミー紀要)への掲載が決定している。また、講演・執筆活動、各種イベントの実施等、研究成果の地域への還元にも精力的に取り組んでいる。
【受賞者】理学部主担当 岩田 高広 教授
【受賞理由】世界の素粒子物理研究の中心的存在「欧州原子核研究機構(CERN)」において、13か国が参画する国際共同プロジェクトである世界最大の偏極標的の開発・運用に参画し、同分野で世界をリードする研究を展開してきた。また、CERNとの研究協力協定の締結の主導、大型競争的資金(科研費:特別推進研究・基盤研究(S)、学振:頭脳循環・頭脳循環加速)獲得など、卓越した研究推進力を発揮する一方、学内においてもYU-COE(S)にて全学的な総合スピン科学に関わる研究交流の場を提供し、山形大学の学生等をCERNに派遣するなど若手研究者の育成に貢献するとともに高校出前事業のアウトリーチ活動にも尽力した。
【受賞者】人文社会科学部主担当 下平 裕之 教授
【受賞理由】社会共創活動に幅広く取り組み、本学における社会共創活動のパイオニアとして、これまで県内10以上の自治体の各種委員や研修会講師等を務め、平成28年には、モンテディオ山形と本学の連携事業として学生の課題解決型学習(PBL)を先導したほか、「2021輝く県民活躍大賞」、「2023年度総務省ふるさとづくり大賞」を受賞した学生サークル「Team道草」の顧問を務めること等、学生の地域活動も積極的に支援してきた。また、学部や大学の枠を超えた組織における要職も歴任し、大学コンソーシアムやまがたの各種委員長のほか、東北創生研究所の社会創生研究部門長を長年務められ、「やまがた社会共創プラットフォーム(やまぷら)」の創設にあたっては、社会共創推進室副室長として尽力した。
【受賞者】農学部主担当 浦川 修司 教授
【受賞理由】寄附講座「庄内スマート・テロワール形成講座」を主宰し、地域の農業者、加工業者、小売店及び消費者が連携して循環型の農村経済圏(スマート・テロワール)の構築に向けた研究活動を行うとともに、そのコンセプトの普及のためのネットワーク構築にも取り組んだ。講座終了後も、農林水産省委託プロジェクトや日本中央競馬会畜産振興事業などの支援、農学部初のクラウドファンディングによる全国からの多くの支援を活用しながら、庄内地域にスマート・テロワールを実装するために精力的な活動を続けている。その成果はすでに本学発の商品化がなされている。
【受賞者】医学部主担当 中西 淑美 准教授
【受賞理由】患者と医療者の意思疎通、意思決定のプロセス、紛争解決を専門とし、医療メディエーション等に関わる多数の論文、学会発表、研究費獲得などの研究成果をあげる一方、附属病院の患者の方々からの治療に対する疑問や相談等に中立的な立場で携わり、専門的知識・方法を駆使し、医療者、患者サイドが納得する状況で解決に導いてきた。また、山形県医療ADR学術研究会を主催し、解決手法やメディエーションの県内医療機関への普及・浸透にも尽力している。