アメリカ消費文化の歴史がまるわかり。超貴重な1940年〜2017年のシアーズのカタログアーカイブサイトを発見! - 山田耕史のファッションブログ

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ファッションは生活であり、文化である。

アメリカ消費文化の歴史がまるわかり。超貴重な1940年〜2017年のシアーズのカタログアーカイブサイトを発見!

少し前に公開した、こちらの“ファッションアーカイブ”。

www.yamadakoji.com

文中にアメリカのシアーズのカタログについて触れているところがあります。

 

アメリカ消費文化の象徴、シアーズ

シアーズは百貨店などを展開していたアメリカの小売大手です。

詳細はWikipediaから引用します。(引用強調者以下同)

シアーズ(Sears )は、アメリカ合衆国イリノイ州に本部がある百貨店。かつてシアーズ・ローバック(Sears, Roebuck and Company )によって展開され、カタログによる通信販売で知られた。また衣料など日用生活品以外に工具、カー用品などDIY用品のプライベートブランドを持つ。

19世紀末から20世紀初頭のアメリカは農業が中心で、広大な国土に多くの農民が生活していたが、交通手段は主に鉄道や馬・馬車であり、消費者は手間をかけて都市まで行くか、個人商店、行商人から高い値段で商品を買うしかなかった。ここに着目したシアーズは、カタログを郵送して、一括仕入れで安価に商品を提供するダイレクトマーケティングを推し進めた。

シアーズのカタログは「消費者の聖書」と呼ばれ、大量に頒布されるカタログは農村で子供の絵本や学習帳の代用に用いられ、最後にはトイレットペーパー代わりに使われるほど身近に親しまれた。また1908年から1940年の間に組立式住宅「シアーズ・モダン・ホーム」を販売、10万棟以上が出荷され、庶民に近代的な住宅を提供した。1908年から1912年には自社ブランドの自動車もカタログ販売した。

1925年以降、シアーズ・ローバックは人口の都市への流入とモータリゼーションの到来を予見して、都市の郊外に広い駐車場を備えたデパートを開店させた。第二次世界大戦以降はショッピングセンターの中心店舗として全米の都市に出店した。

シアーズは1980年代初頭まで全米第1位の小売業者であった。

シアーズのカタログでは服や家電だけでなく、住宅や自動車まで販売されていました。

つまり、アメリカの消費文化の象徴のような存在です。

ヴィンテージとして高い価値が認められているものから、比較的に手頃な価格で買えるレギュラーまで、多くの古着好きにとってはシアーズは非常に馴染み深いブランドでしょう。


 

 


 

 


 

 

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シアーズはアパレルだけでも数多くのブランドを展開していました。ワークウェアブランドとして知られるヘラクレスもそのひとつ。


 

 


 

 

77年間、290冊、 260,826枚

ここからが本題です。

先日調べ物をしていて、1940年から2017年まで77年間のシアーズのカタログを掲載しているウェブサイトを発見したのです。

「Catalogs & Wishbooks」というサイトです。

christmas.musetechnical.com

↑のツイートしてときは「全289冊、259,514枚」でしたが、今確認すると「290冊、 260,826枚」になっていたので、更新は続けられているようです。

一番古いカタログは、1940年春夏

1940年の段階で、婦人服、紳士服、ワークウェア、ワークブーツからインテリア、楽器、家電、トラクターまで幅広すぎる品揃え。

 

モンゴメリーとJCペニーのカタログも掲載

より正確に言うと、このサイトにはシアーズだけでなく、モンゴメリーワードとJCペニーのカタログも掲載されています。

モンゴメリーワードは、シアーズと同じカタログ通販の会社。

JCペニーは百貨店ですが、それぞれのカタログの内容はシアーズとかなり似通っています。

 

見始めたら止まらない面白さ

上述の通り、幅広いジャンルの商品が掲載されているので、見始めたら止まりません

特に歴史好きにはたまらないくらい面白いのではないでしょか。

プロダクトデザインの歴史を振り返るのも楽しいです。

当然、ファッション史的な視点では非常に貴重な資料

 

アップしてくれている方、ありがとうございます

画像の表示にちょっと時間がかかってしまいますが、これだけの情報量なので贅沢は言ってられません。

古着をはじめとした様々な分野の時代考証や暇潰しまで、幅広く楽しめるアーカイブ

アップしてくれている方に大きな感謝をしつつ、利用させてもらおうと思っています。