久し振りに週末に自分ひとりの時間ができたので、下北沢で開催されていた古着のイベントに行ってきました。
これ、行くかどうか迷い中。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2020年10月31日
「下北沢古着マーケット」下北沢駅前に古着屋13店舗が集結 https://t.co/u0ohwqUL3r
よし、行きます!入手したばかりのglobeキャップ被って! pic.twitter.com/GKRIyZcpqT
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) October 31, 2020
若者たちが古着イベントに大行列
11時オープンのイベント会場に到着したのはお昼過ぎ。
お洒落な若者で賑わってます。 pic.twitter.com/PpXuqePcxb
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) October 31, 2020
僕の目的はお買い物ではなく、どれくらい人が集まっているか、そしてどんな客層なのかをリサーチすること。ですので、会場をざっと一周して客層をだいたい理解した後は、下北沢の古着屋さんや古本屋さんを巡っていました。
下北沢で偶然見つけた古本屋さんでの戦利品。全部で1500円。小さなビルの2階にある、雰囲気の良いお店でした。 pic.twitter.com/9MnhQwUvBh
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2020年10月31日
他の古着屋さんも若者でいっぱいなことに驚きつつ、下北沢の北側をあらかた回って、次は南側を回ろうとイベント会場近くに戻って来たら、なんと入場待ちの行列ができていました。ここまで人気が高いとは想像もしていませんでした。
凄い!入場待ちの行列ができてる! pic.twitter.com/55zy8Ioa8C
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) October 31, 2020
興味深かったのが、イベントに集まっていた若者の服装。普段あまり古着を着ていなさそうな若者もちらほらといたのです。
客層が面白かったです。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) October 31, 2020
いかにも古着好きそうなゆるだぼ系がメインなんですが、スキニーパンツのザイル系もちらほら。あんま古着のイメージなかったんてすけどね。
若者のあらゆる層に古着が浸透してることが伺えました。
以前から若者の古着人気の拡大は感じていましたが、今回の体験で確信しました。今、若者に古着ブームが到来しています。
原宿シカゴで古着に全然馴染みがなさそうなフェミニンなワンピース着てる女の子がTシャツ物色してました。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2020年9月4日
古着の拡大を感じますね。
若者で大盛況の下北沢
元々、 古着屋さんが多かった下北沢。
下北沢って改札を出て30秒くらい歩くだけで古着屋さんがあるんですよね。こんな街、世界的にも珍しいのでは?
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2020年1月16日
どの業種も大変なこのご時世ですが、その中でもアパレルは大手企業を中心に特に厳しい状況です。
それにも関わらず、下北沢では古着屋さんの新店舗が複数オープンしていました。
西海岸やデザートスノーなどの大きな古着屋さんが複数ニューオープンしてるのも、下北沢の興味深い点でした。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2020年10月31日
もちろん、どのお店も若者でいっぱいですが、オジサン、おじいちゃんもちらほら。
手頃な価格、豊富な商品量で選ぶ楽しみがあるのがいいすね。 pic.twitter.com/lzvToBIxwJ
若者が多く集まっているので、古着屋さんだけでなく飲食店など他のお店もかなりの盛況っぷり。街に力を感じました。
下北沢は若者が行列してる飲食店がたくさんあったり、洒落たカフェなんかも新しくできてたりと、文化の発信地感がありますね。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) 2020年10月31日
今日はハロウィンってこともありますが、街に活気がありました。
これからはもっと頻繁に訪れようっと。 pic.twitter.com/MeSlhAqcap
古着屋さんがあるから下北沢に若者が集まっている、という単純な構造ではないかもしれませんが、下北沢に活気がある大きな理由のひとつが古着屋さんの存在であることは確かでしょう。
地方にも広がる古着人気
もしかしたら、この古着人気は東京限定なのかな?と思ってたんですが、ツイッターでのご意見を見ているとどうやら全国的に古着の人気は徐々に高まっている模様。今後は地方にも更に波及していくのではないかと予想しています。
下北沢や高円寺が若者で大盛況で、今まさにピーク?の古着人気ですが、地方の若者は古着を着ているんでしょうか。
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) October 18, 2020
僕の地元の神戸はまだ割と古着屋さんはありましたが、もっと地方になると古着屋さんの数はかなり減る筈。
オンラインで古着を買うのはまだハードルが高いですし。
札幌ですが、特に商業ビルに進出するヴィンテージ古着屋さんが多い気がします。空いたテナントを埋めているのでしょうか。
— C҉h҉u҉n҉🐦自称江別市代表YouTuber (@thisischun) October 18, 2020
ブランド古着屋さんは自分の知るところでは少ないですね。皆セカンドストリートに持ち込んでるのでしょうか。
地方ではないですが、川越は10年ほど少し古着屋さんが増えてきた印象です。ブランドリサイクルショップ含めて。そんで割とアメカジ古着(ユーロ系は少ない)を着ている若い方をちょくちょく見ます。
— swdtkk サワダ (@3wadarch) October 18, 2020
補足。かたや、同じ様な郊外都市にある所沢駅は新しい既製服、今風のものを着ている人が多いです。古着屋は探さないと無いし、あっても2つくらい。駅前に大きな商業施設が出来てから更にそういう傾向が見れます。セレクトショップだったり、ユニクロ的なところでしょうか。(私的見解)
— swdtkk サワダ (@3wadarch) October 18, 2020
ありがとうございます!
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中! (@yamada0221) October 18, 2020
やはり、都市部と地方の間で古着格差はあるみたいですね。
今後、この古着人気がどれだけ地方に拡散するのか、興味深いです。
大手メディアが報じない古着人気
ですが、ファッション業界紙の繊研新聞を始めとした大手のファッション系メディアではこの若者の古着人気はほとんど報じられていません。
2020年に入ってからの繊研新聞のウェブを調べてみましたが、若者の古着人気に関する記事はゼロ。僕が購読していないリアル紙面の方で報じられているかもしれないので、「ほとんど」と書きましたが、もしかしたら若者の古着人気は「全く」報じられていないのかもしれません。
こういった状況について、僕の友人の齋藤さんはこう分析しています。
若者の間でこんなに古着が人気なのにさっぱり話題にならないのは、古着は広告にできないからなんじゃないかという邪推。
— 齋藤 (@saito_d) 2020年10月17日
アパレルが売れてないとかファストファッションとか量産型とかばかりが話題にされる一方、(コロナ云々は置いといて)これだけ街に若者が集まり、セールでもないのに店が繁盛していることはまったく話題にされないしファッションメディアも取り上げもしない。闇を感じる。https://t.co/rCI6vBBvqV
— 齋藤 (@saito_d) 2020年10月31日
語るまでもなく下北や高円寺に行けばハッキリとわかるとおり、若者の間では僕らが10代だった90年代の頃みたいな古着ブームが起きてるのに、雑誌などのメディアはまったく取り上げてない。たぶん、広告にならないから。人気もないダサい新品の広告ばかり載せてたらそりゃ廃刊になりますよ。
— 齋藤 (@saito_d) 2020年10月31日
今の若者はユニクロしか着ないとか、個性が無いとか、服が売れないと愚痴るアパレル関係者がもしいたら、すべからく下北沢の古着屋に行くべし。洋服屋で身動きできないほどの混雑なんて久しぶりに体験した。若者の間でこんなに古着が人気だなんてこと、まだ世間ではあまり知られてないんじゃないか。 https://t.co/cMf2OQIaCV
— 齋藤 (@saito_d) 2020年10月17日
しかも特定の店だけではなくてどの古着屋も混んでた。カレーフェスタみたいなのやってたのでそもそもの人出がいつもより多かったと思うけど、それにしたって驚くレベルの混雑っぷりだったし、若者はみんな個性的でオシャレーだった。
— 齋藤 (@saito_d) October 17, 2020
今の百貨店やセレクトショップみたいなのが、若者にとって魅力が無いだけだってのがよくわかった。
— 齋藤 (@saito_d) October 17, 2020
以前僕も古着のビジネスについてじっくり考察してみたことがあるんですが、基本的に一点物で低価格な商材なので、大きなビジネスにはなりくいんじゃないかなーというのが現時点での僕の結論です。
インスタグラムで日本最大級の古着コミュニティ 「古着女子」を運営し、先日ZOZOグループ入りが報じられたyutoriも、そのビジネスの中心は売り上げの70%を占めるオリジナルブランドです。
インスタ古着メディア戦国時代
そう言えば、古着女子以外の古着系メディアってあるのかな?と思ってインスタグラムで調べてみると…かなりの数の若者向け古着メディアがありました。どれも古着女子からかなりインスパイアを受けている雰囲気。そして、その多くがフォロワー数1万人以上を集める人気っぷり。
インスタグラムの古着メディアについては、それぞれの特徴なども分析してまた別記事で詳しくご紹介できたらなと思っています。
かつては赤文字系雑誌の筆頭として大人気だったJJが実質休刊になったことに象徴されるように、ファッションメディアが雑誌からウェブに移行していることは何年も前から明らかですが、若者に人気の古着を大手メディアがほとんど扱わず、それ専門のインスタグラムメディアが乱立しているように、ウェブのファッションメディアにも新しい波が来ているようです。
「基本的に一点物で低価格な商材」の古着は、これまでのメディアの形態では扱いにくく、現時点ではインスタグラムが最も適したメディアではないかと思います。
あくまでも僕の予想ですが、おそらくどのメディアもマネタイズはあまり出来ていないでしょうから、インスタグラムが古着メディアの最適解かと言えば、そうでもないと思います。まだまだ進化の余地があるでしょう。
僕も古着の魅力を発信し続けます!
僕も古着が大好き。特にここ数年、新しく購入する服の多くは古着になっていますし、当ブログでも例えば以下のような記事で古着の魅力をご紹介してきました。
ですが、まだまだ十分ではないと感じています。やっぱり難しいんですよね。古着って。
今後もっとわかりやすく、多くの人に古着の魅力をお伝えできるように、模索し続けるつもりです。
この記事があなたのお役に立てれば幸いです!