先日公開したこちらの記事がかなり沢山の方に読んでいただいており、「もしやアシックスブーム到来!?」と、大きな期待に胸をときめかせています。
で、この記事に対してこんなツイートが。
ちょうど自分も、(チープさにはこだわらないけど)asicsを気にし始めてたところ。今の社会状況ではUSA製のNBを普段用として気軽に買い続けるのは難しくなる気がしてて、その代替としてasicsが最適ではないかと考えていた。 https://t.co/lLSdKjYDq5
— 齋藤 (@saito_d) 2022年9月13日
僕はチープアシックスの面白さや新鮮さに惹かれていますが(もちろんの性能の高さやデザインの良さも)、それが万人にウケするかどうかと言うと、ちょっとハードルが高いかもしれません。
僕はアシックスのスニーカーの素晴らしさを1人でも多くの人に知って欲しいと思っており、その為には多くの人が履きたいと思えるような定番スニーカーをご紹介することが必要だな、と感じました。
例えば、シンプルでべーシックなデザイン、かつある程度手頃な価格の574が現在のニューバランスの定番スニーカーと言えるでしょう。
(個人的にニューバランスの定番スニーカーとして推したいのは576ですが…)
|
ということで今回は僕がアシックスの定番スニーカーとして推したいモデルをご紹介します。
ファッション向けは「アシックススポーツスタイル」
その前に、アシックスのブランドについての確認を。
こちらがアシックスのオンラインストアのトップページ。
「Men」や「Woman」のタブを開くと表示されるのは、ガチスポーツ向けアイテム。
ファッション向けのシューズは「Sportsstyle」というタブにあります。
このアシックススポーツスタイルが、アシックスのファッション系アイテムのブランドとなっています。
究極の快適性を追求したGEL-LYTE III OG
世の中的にアシックスの定番スニーカーの地位に一番近いのが、こちらのGEL-LYTE III OGではないかと思います。
公式サイトに掲載されているGEL-LYTE III OGの説明文を引用します。
GEL-LYTE III OGは1990年代初頭を飾ったそのオリジナルの形状と構造を受け継いでいます。1990年に三ツ井滋之がデザインしたGEL-LYTE IIIは、ベロ部分を縦に大きく2分割したスプリットタンが特徴的です。甲部分を包み込むようにフィットさせるため足入れ感が良く、履いている時もベロ部がずれにくい設計になっています。さらに、かかと部分にはGELテクノロジーが組み込まれており、衝撃緩衝性に優れ、快適な毎日を追求しています。
GEL-LYTE III OGの最大の特徴はスプリットタン。タン(ベロ)が紐穴が付いている左右の部分から伸びるように付いています。
GEL LYTE IIIを手掛けたデザイナーさんによると、このスプリットタンは究極の快適性を追求して生まれたそう。
シュータンは足の形状により、履いているうちに外側にずれてくる。そうならないためにどうしたらいいかを考えた結果、ベロを2分割し、アッパーにくっつけるという発想のもと生まれたのがスプリットタンだった。アシックスが当時考えたのは究極の快適性で、走っている最中もフィット感が持続することを意識した。
僕は以前から、GEL-LYTE III OGと同じスプリットタンのモデルを愛用しているのですが、タンがズレるストレスがなく、着脱も楽なので快適な点が気に入っています。
コラボ多数のGEL-LYTE III OG
スニーカーと言えばコラボ。
ナイキをはじめとしたスニーカーブランドの多くは、人気ブランドやショップ、ミュージシャンなどとのコラボレーションモデルを多数展開しています。
これまで発売されたアシックスのスニーカー中で、コラボの数が一番多いのはGEL-LYTE III OGかもしれません。
atomosやKITHなどの人気ストリート系のショップやブランドとコラボアイテムを展開しています。
|
|
また、パリの伝説的セレクトショップ、コレットとのコラボが発表されたときは大きな話題となりました。
https://www.pinterest.jp/pin/365354588531636389/
川久保玲が認めたスニーカーブランド、アシックス
僕個人としては、非常に思い入れのブランドである、コムデギャルソンシャツがアシックスとコラボ、そしてその第一弾アイテムがGEL LYTE IIIだと知ったたときは非常に驚きました。
|
話が脇道に逸れてしまいますが、GEL-LYTE III OGを皮切りにアシックスとコムデギャルソンシャツのコラボレーションモデルは多数発売され、今もそのコラボは継続して展開されています。
|
|
|
コムデギャルソンシャツのデザイナーは川久保玲。
川久保玲はアディダスのスタンスミスやナイキのフリー、そして以前当ブログでもご紹介したサロモンなど、これまで数多くのスニーカーを着用していますが、アシックスを履いている川久保玲の姿を見たことはありません。
https://www.pinterest.jp/pin/95842298313647919/
https://www.pinterest.jp/pin/60306082497922013/
https://www.pinterest.jp/pin/106116134956213239/
これだけ長い間、コムデギャルソンシャツでコラボをしているんだから、川久保玲がアシックスのスニーカーを履いていてもおかしくないと思うんですが…どうなんでしょう。
少なくとも、アシックスは川久保玲が認めたスニーカーブランドと言えるのは、間違いないでしょう。
ハイテク具合が良いのGEL-KAYANO 14
さて、かなり脱線してしまいましたが、僕が推したいアシックスの定番スニーカーの話に戻しましょう。
お次はGEL-KAYANO 14です。
|
こちらがアシックスオンラインストアに掲載された説明文。
2008年にアメリカのランニング専門誌「RUNNER’S WORLD」の「INTERNATIONAL Editor’s Choice」賞を受賞した、当時の「GEL-KAYANO 14」をデザインベースとしています。当時の「GEL-KAYANO 14」は、「GEL-KAYANO」シリーズを初代から手掛けてきた榧野俊一(かやのとしかず)に代わり、山下秀則(やましたひでのり)がはじめて設計しており、歴代の優れた機能やデザイン性を引き継ぎながら、山下独自の感性が新たに吹き込まれています。
今回は、部位に応じて適切な素材を配すことで生まれたボリューム感のあるシルエットなど、2000年代に見られたデザインテイストを取り入れながら、ミッドソールに搭載した衝撃緩衝材機能を持つGELテクノロジーなど、「GEL-KAYANO」シリーズを代表する機能や構造を残しました。また、アッパーの素材とフィット感をタウンユース用にアップデートしています。
GEL-KAYANO 14がコラボしたブランド、ショップの数はGEL-LYTE III OGほど多くはありません。
ですが、先日発売された人気ブランド、JJJound(ジョウンド)とのコラボレーションは大きな話題となりました。
|
現時点での二次流通相場は約5万円。かなりのプレミアスニーカーとなっています。
もちろんプレミアが付いたから良いという訳ではありませんし、僕個人としてはスニーカーが法外な価格で取引されていることに対しては「何だかなぁ」と思っているのですが、コラボとはいえアシックスのスニーカーがこれほど人気を集める時代が来ていることに驚いています。
僕が感じるGEL-KAYANO 14の良さは、ハイテク過ぎないデザイン。
|
スニーカーとしてある程度べーシックな雰囲気があり、一般的なカジュアルウェアとの相性も良好なので、定番スニーカーに相応しいモデルだと思います。
|
シンプルでべーシックなGT-II
最後に僕が推したいモデルが、GT-II。
こちらがオンラインストアの説明文。
GT-IIは、1982年に欧米市場に向けたランニング)カテゴリーの最上位機種として登場した「X-CALIBER GT(エクスカリバージーティー)」のアップグレードモデルとして、1986年にリリースされました。GELテクノロジーを日本国外に流通させる最初のシューズとなったことから、今日のパフォーマンスのマイルストーンとなっています。オリジナルシェイプを採用し原点を忠実に守ったデザインで、オリジナルのアウターソール、外付け型ヒールカウンター、かかと部下のGELテクノロジーを特徴としています。
これまでご紹介してきた2モデルに比べ、GT-IIの知名度はかなり低いと思います。
というか、僕自身もこの記事を書いたつい先日まで、知らなかったくらいです。
僕が感じるGT-IIの良さは入手のしやすさ。
GT-IIはアシックス独自の衝撃吸収システム、αGELを搭載。
αGELが採用されているのは高価格帯モデルのみで、チープアシックスでは採用されていません。
なのに、例えばこちらもカラーは現在ABCマートのオンラインストアで6,270円という、あと一歩でチープアシックスなお手頃価格で入手可能。
|
|
また、GEL-KAYANO 14以上にシンプルでべーシックなデザインも魅力的です。
|
|
|
アシックスにおける、「普通服」ならぬ「普通スニーカー」的モデルだと思います。
現在はメッシュ素材やスウェード素材がメインですが、スムースレザーなんかもマッチするデザインだと思うので、今後の展開に期待しています。
まだ認知度が低いアシックスの履き心地の良さ
僕は高校の軟式テニス部で履いていたテニスシューズで、初めてアシックスの履き心地の良さを実感しました。
#私的ベストスニーカー
— 山田耕史 書籍「結局、男の服は普通がいい」発売中 (@yamada0221) September 16, 2019
第4位:アシックス チャレンジャー
高校3年生のときに当時一番の情熱を注いでいた部活の軟式テニス部で履いていたテニスシューズ。画像は色違い。このスニーカーでアシックスの履き心地の良さを知りました。このデザインも、本来の白☓ダークグリーンの色も良かったです。 pic.twitter.com/df3MVIDxWE
また、アシックスは自分の出身地の神戸の企業ということもあり、最も思い入れのあるスポーツブランドのひとつです。
なので、アシックスの素晴らしさが多くの人に認知されるようになって欲しいという願望は以前から強くありました。
ですが、アシックスはブランディングが苦手なようで、その素晴らしさ、特にアシックスのスニーカーの履き心地の良さの認知度はその実力の割にはまだまだ低いのが現状だと思います。
アシックスが大ブレイクする可能性
ナイキやアディダスなどの「ハイプ」なスニーカーブームが終わり、最近最も人気を集めているスニーカーブランドはニューバランスです。
特に人気のブランドとのコラボアイテムでは、行列ができるほど。
とはいえ、ニューバランスは以前からその履き心地の良さが高く評価されてきたスニーカーブランド。
ニューバランスの履き心地の良さを知り、更に履き心地の良いスニーカーを求めるユーザーも少なくないのではないでしょうか。
そうなったときに、アシックス大ブレイクする可能性もゼロではないかもしれません。
…とはいえ、可能性は低そうですが、アシックスの中の人には是非とも頑張って欲しいですね。