“ゴルフバブル”は弾けたかもしれないが - WWDJAPAN
ファッション
連載 今週の特集お届け隊 第152回

“ゴルフバブル”は弾けたかもしれないが

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事はWWDJAPAN2024年8月26日号からの抜粋です)

五十君:恒例となってきたゴルフ特集です。コロナ禍でゴルフを始めた人が多く、ギアやウエアはすでにそろっているため、直近の物販がやや落ち着いているのは想定内。ただ、ゴルフ場や練習場は盛況なところも多いです。一気に盛り上がった分、盛り下がっていてもおかしくないと思っていましたが、コロナがゴルフ市場活性化のいい契機になり、それが続いているようです。

小池:子どもをサッカーの練習場に送って行くと、隣のゴルフレッスンは早朝でも常に満員ですよ。キャンプと一緒で、体験してみて好きになった人は少なからずいるし、昔からのゴルフ好きは変わらずいるしで、“ゴルフ2.0”的な状況ですよね。

五十君:「クワイエット ゴルフ(QUIET GOLF)」を日本でライセンス展開する赤松亮さんは「中高の部活の同窓会みたいな感じでゴルフに行く」と言っていたり、アルペンのゴルフ部門の岡本眞一郎商品本部副本部長が「息子は野球部時代の友だちとゴルフに行っている」と語っていたり。若い層にもコミュニケーションツールとしてゴルフはしっかり浸透しているようです。

大人が一生の趣味にできるスポーツ

小池:野球やテニス、サッカーをやるには人数が必要ですが、打ちっぱなしは1人で好きな時間に行けるし、最近はラウンドも最低2人から回れるみたいです。オールシーズン、年を取ってもできるからゴルフは一生の趣味にできるスポーツなんですよね。

五十君:アメリカで人気の「トップゴルフ」はお酒を飲みながら、ボウリングやカラオケのノリで、みんなで楽しめるゴルフ施設です。今回、「ロイヤルグリーン水戸」を取材しましたが、ドッグランやカフェ、ショップを併設し、イベントもたくさんやっていて、エンターテインメントとしてゴルフ練習場を楽しんでもらおうとさまざまな工夫を凝らしていました。取材しようとコンタクトしたら、ファッション業界で経験を積んだ男性が企画役で運営に参加していて驚きましたし、久々に再会できました。ファッション業界的な見せ方やノウハウを注入しているんですよね。ファッション業界は、ゴルフシーン向けにアパレルやアクセサリーを企画するというだけでなく、そういうソフト面からも関わっていけると思いました。

小池:確かにファッションって幅広いですから、ゴルフのプレーそのものを楽しませるアイデアも出てくるといいですね!

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