【デイトナ 佐々木聡社長】多様なワクワク・ドキドキとつながるプラットフォーマー企業へ (PR)- WWDJAPAN
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特集 CEO2024 ファッション編

【デイトナ 佐々木聡社長】多様なワクワク・ドキドキとつながるプラットフォーマー企業へ

PROFILE: 佐々木聡代表取締役/社長執行役員CEO

佐々木聡代表取締役/社長執行役員CEO
PROFILE: (ささき・あきら)1965年9月3日生まれ、北海道出身。古着店、アパレルメーカーを経て21年デイトナ・インターナショナル代表取締役に着任 PHOTO:YOW TAKAHASHI

2021年4月に代表取締役に就任した佐々木聡氏の指揮のもと第2創業期を迎えているデイトナ・インターナショナル。23年はさまざまなプロジェクトや子会社の発足のニュースが目を引いたが、そこにあるのは一貫して、多様な価値観を応援する企業でありたいという思いだった。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月29日号からの抜粋です)

デジタルとリアルを融合
お客さまとの全タッチポイントで満足度を高める

WWDJAPAN(以下、WWD):社長就任から3年弱、業績の変化と取り組んできたことは。

佐々木聡社長(以下、佐々木):売り上げは、この3年間順調に成長している。注力したことは、多様な「ワクワク・ドキドキ」を伝えるプラットフォームとしてのデジタルとリアルの融合だ。リアル店舗とeコマースとSNS、お客さまとのタッチポイント全てにおいて満足度を高めるために私たちはいるのだ、ということを軸にしてきた。

WWD:売上高が成長した要因は。

佐々木:顧客体験価値の最大化を全てのタッチポイントで改善、向上していくことを積み上げていった結果と思う。

WWD:就任時からどんな考え方で会社経営に取り組んできたか。

佐々木:広義の意味での「ファッション」とは何か、「豊かさ」とは何かを考え続けることが大事なポイントだと思っている。服だけにしばられずに、私たちは人々の生活をどう豊かにするかを社員と一緒に取り組んできた。社員もステークホルダーの皆さんも多様なメンバーがそろっている。だから面白いことができる。

WWD:マーケットや消費者の変化をどう見ているか。

佐々木:人の「好き」の細分化が非常に深まり、それが顕在化している。特に23年は、多様性を尊重することが大事であることが広く認識され、ポジティブな感覚を認め合うモチベーションが高まった年だったように思う。私たちはファッションの企業であると同時に人の「好き」を応援する企業でありたいと考えている。23年に始動し、個性的なアーティストや行政、企業とのコラボレーションを行う「フリークス ビレッジ」は、まさにその一例。何かが好きという感覚を軸に誰かとつながることはうれしい。私たちはモノのセレクトだけではなく、「好き」のセレクト業態を目指したい。ほかにもラジオ番組「ラジオフリークス」やサステナブルプロジェクト、映像事業(映画の配給・宣伝など)の「フリークスムービー」、そしてOMOソリューションの企画・製造・販売などデジタルDX事業を行う子会社のイノベーションスタジオの設立、ヨセミテ・ストラップの企画・製造・販売を行っているスモーキーサンデーを当社グループに迎えた。ユーチューブで「オカルト部」を作ったりも。多様な「好き」でコミュニティーを作ることがブランドになると考えているからだ。年齢・性別・国籍をまたいでつながることができる多様な「好き」をベースにセグメントすることが成長のキーだと思う。

WWD:精力的に多方面へチャレンジしているように見える。

佐々木:自分たちがドキドキ、ワクワクするものをお客さまにご提案、共有し、お客さまからも同じように共有いただいて、互いにリスペクトし合える時間を生み出していく会社でありたいと考えている。社員がさまざまな価値観にふれ、つながることで企業の枠を超えて新しいビジネスを生み出していける。23年12月の京成電鉄とのコラボレーションもそんな考えから生まれている。開業90周年を迎えた東京・上野にある廃駅、旧博物館動物園駅に「フリークス ストア」のポップアップストアを開き、京成電鉄のスカイライナーや限定ロゴのグッズを販売した。これは異業種コラボレーション「京成フリーク」の第1弾で、今後も複数の企画が進行している。

WWD:アイデアを形にするための組織体系の工夫は?

佐々木:組織体系は普通だが、横串を通したさまざまなプロジェクトを走らせて業務の壁を越える機会を作っている。業務・職種関係なく、他部門・他社の価値観をリスペクトすることが浸透しているので、新規事業を始めたときに、協力、応援しようという流れになりやすい。チーム編成もジェネラリストとスペシャリストと分けがちだが、横串を通したプロジェクトを走らせることや、人事制度も職種の枠を柔軟に超えられる仕組みにした。その方が風通しがよくなり、さまざまなケイパビリティを一人一人が備えることが今の時代に対応した職種や働き方を作っていくと考えている。チャレンジャーな企業であるためにはtoB、toCで分けたビジネスモデルや組織体制ではなく、もっと自由に社内のシナジーを生み出すことが大事だ。

WWD:24年はどんな年にしようと思っているか。

佐々木:今もいろいろなプロジェクトを準備しているが、今年は一段ギアを上げて行きたい。昨年面白かったのは「着る、名店スウェット」という企画だ。長野県の地元で愛される店や人にちなんだイラストのオリジナルスエットを着て応援しようというもの。ショップスタッフやお客さんが盛り上がって始めたものだが、かなり人気でテレビの取材も5社ほど来たり、他の市町村からも相談が来たりした。店舗や社員がさまざまなステークホルダーの皆さんの「好き」を、表現することが当社のミッションだと思っている。

会社概要

デイトナ・インターナショナル

1986年茨城県古河市に「フリークス ストア」1号店をオープン。90年デイトナ・インターナショナル設立。96年に渋谷店をオープンし全国へ展開。協業規格住宅「フリークス ハウス」、コワーキングスペース「アンドフリーク」、再エネ電力プロジェクト「フリークス電気」など幅広く⼿がける。2023年には、新ブランド「カウラム」、映像事業「フリークスムービー」、新プロジェクト「フリークスビレッジ」などを始動。グループ企業に「イノベーションスタジオ」や「スモーキーサンデー」など。従業員数は751人

問い合わせ先
デイトナ・インターナショナル
03-5770-8798
TEXT: MIWAKO ANNEN