「ルイ・ヴィトン」の親会社、22年の売上高は11兆円と大台突破 インフレなどの逆風をものともせず - WWDJAPAN
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「ルイ・ヴィトン」の親会社、22年の売上高は11兆円と大台突破 インフレなどの逆風をものともせず

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の2022年12月通期決算は、売上高が前期比23.3%増の791億8400万ユーロ(約11兆857億円)、営業利益は同22.4%増の210億100万(約2兆9401億円)ユーロ、純利益は17.0%増の140億8400万ユーロ(約1兆9717億円)だった。

 部門別の売上高では、スターブランドの「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」と「ディオール(DIOR)」を抱える主要事業のファッション・レザーグッズ部門が同25.0%増の386億4800万ユーロ(約5兆4107億円)と記録的な好業績となった。中でも「ルイ・ヴィトン」は初めて売り上げ200億ユーロ(約2兆8000億円)を突破し、力強い成長を見せた。ほかにも、「セリーヌ(CELINE)」「フェンディ(FENDI)」「ロロ・ピアーナ(LORO PIANA)」「ロエベ(LOEWE)」が好調で売り上げに寄与した。

 ウオッチ&ジュエリー部門は、「ティファニー(TIFFANY & CO.)」「ブルガリ(BVLGARI)」「タグ・ホイヤー(TAG HEUER)」がけん引し、同18.0%増の105億8100万ユーロ(約1兆4813億円)となった。

 香水&コスメティクス部門は同16.8%増の77億2200万ユーロ(約1兆810億円)、ワイン&スピリッツ部門は、同18.8%増の70億9900万ユーロ(約9938億円)だった。免税店のDFSや化粧品のセレクトショップ、セフォラ(SEPHORA)などを運営するセレクティブ・リテール部門は、店舗への客足が回復したことなどから、同26.3%増の148億5200万ユーロ(約2兆792億円)となった。

 地域別の売上高を見ると、フランスが同47.6%増、フランスを除く欧州は同28.9%増、米国は同29.8%増、日本は同24.0%増といずれも2ケタ成長だった。一方、日本を除くアジア太平洋地域は、中国におけるロックダウンなどの影響によって同6.3%増となった。

 ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼最高経営責任者は、「世界が経済的・地政学的な課題に直面していた22年においても、当社の傘下メゾンの比類のない魅力や購買意欲を喚起する能力により、素晴らしい業績を上げることができてうれしく思う。現在の先行き不透明な情勢の中、23年も自信を持って、しかし慎重に事業を進めていく」と語った。また、同氏はアナリスト向けの決算説明会で、中国市場について「1月に入ってからはポジティブなサインが見られる。中国のリーダーたちの辣腕ぶりを考えると、こうした経済成長の機会を逃すことなく生かすだろう」としつつも、中国人観光客が本格的に戻るのは23年下半期になるのではないかと述べた。

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