2022-23年秋冬シーズンは、22年春夏に台頭した“女性性の解放”から一歩進み、“新たな女性性を探求”する流れが目立った。そのキーアイテムとして多くのブランドが取り入れたのが、現代的に再解釈したコルセットやビスチエだ。
「バルマン(BALMAIN)」を率いるオリヴィエ・ルスタン(Olivier Rousteing)=クリエイティブ・ディレクターは、胸元や肩にパディングを施したトップスを披露。防具とコルセットが一体になったかのような、タフでいてシックな作品は、モトクロス競技のギアに着想を得たという。また、金色のメタルプレートにふわふわとした素材を組み合わせたアイテムは、SF映画のような未来的な雰囲気を感じさせる。
「ディオール(DIOR)」のマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)=アーティスティック・ディレクターは、アメリカンフットボールの防具を想起させる肩パッドや甲冑のようなビスチエ、コートやワンピースの上からウエストラインをマークするコルセットなどを発表。これらのパーツには、体の湿度を管理し、必要な際に温めるシステムが搭載されているという。長い歴史を誇るメゾンならではのクラシカルな美しさに、革新的な技術を融合して機能性や防護機能を加えた。
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