RTLの性能向上策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/08/12 09:32 UTC 版)
「Resistor-transistor logic」の記事における「RTLの性能向上策」の解説
RTLに対して様々な製造業者が性能向上策を考案してきた。 トランジスタのスイッチング速度はこれまで徐々に向上してきた。GE Transistor Manual(第7版 p.181、第3版 p.97、あるいはその中間の版)では、速度向上のために高周波用のトランジスタの利用、コンデンサの利用、ベースとコレクタの間をダイオードで繋ぐ方法などが挙げられている。 入力抵抗にコンデンサを並列接続するとトランジスタの駆動にかかる時間を短縮できる。このような性能向上用のコンデンサを使った回路を RCTL (resistor capacitor transistor logic) と呼んで区別した。リンカーン研究所のTX-0は回路の一部にRCTLを使っていた。 コレクタに印加する電源電圧を高くし、クランピング用ダイオードを挟むと、コレクタ-ベース間などのキャパシタンスの充電時間を短縮できる。この場合、コレクタをクランピングするダイオードが論理設計レベルで必要となる。同様の技法はDTL (diode-transistor logic) にも適用された。 もう1つの手法として、ダイオードと抵抗器、または3つのダイオードでコレクタが飽和する際のベースにかかる電圧を下げるよう負帰還経路を構成するという技法がある。するとトランジスタはあまり深く飽和しなくなるので、蓄積される電荷も少なくなる。したがって蓄積した電荷を解放するのにかかる時間も短くなる。
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