RS1模型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 08:21 UTC 版)
「ランドール・サンドラム模型」の記事における「RS1模型」の解説
RS1モデルは、階層性問題を解決しようとするものである。余剰次元のゆがみは、ブラックホールなどの巨大な物体の近くでの時空のゆがみに似ている。この時空の歪み(つまり赤方偏移)は大きなエネルギースケールの比を生じ、このため余剰次元の一方の端の持つ自然なエネルギースケールは、もう一方の端よりもはるかに大きくなる。 d s 2 = 1 k 2 y 2 ( d y 2 + η μ ν d x μ d x ν ) , {\displaystyle \mathrm {d} s^{2}={\frac {1}{k^{2}y^{2}}}(\mathrm {d} y^{2}+\eta _{\mu \nu }\,\mathrm {d} x^{\mu }\,\mathrm {d} x^{\nu }),} ここで、 k {\textstyle k} は定数であり、 η {\textstyle \eta } は「-+++」符号数を持つ。この空間は y = 1 / k {\textstyle y=1/k} および y = 1 / ( W k ) {\textstyle y=1/(Wk)} に境界があり(ただし 0 ≤ 1 / k ≤ 1 / ( W k ) {\displaystyle 0\leq 1/k\leq 1/(Wk)} )、ここで k {\textstyle k} はプランクスケール近辺の値、 W {\textstyle W} はワープ係数、 W k {\textstyle Wk} は TeV スケールの値である。 y = 1 / k {\textstyle y=1/k} の境界はプランクブレーンと呼ばれ、 y = 1 / ( W k ) {\textstyle y=1/(Wk)} の境界はTeVブレーンと呼ばれる。標準模型の粒子はTeVブレーン上に存在する。ただし、両方のブレーンは − ln ( W ) / k {\textstyle -\ln(W)/k} だけ離れている。 別の座標系では、 φ = d e f − π ln ( k y ) ln ( W ) , {\displaystyle \varphi \ {\stackrel {\mathrm {def} }{=}}\ -{\frac {\pi \ln(ky)}{\ln(W)}},} とおけば 0 ≤ φ ≤ π , {\displaystyle 0\leq \varphi \leq \pi ,} また d s 2 = ( ln ( W ) π k ) 2 d φ 2 + e 2 ln ( W ) φ π η μ ν d x μ d x ν . {\displaystyle \mathrm {d} s^{2}=\left({\frac {\ln(W)}{\pi k}}\right)^{2}\,\mathrm {d} \varphi ^{2}+e^{\frac {2\ln(W)\varphi }{\pi }}\eta _{\mu \nu }\,\mathrm {d} x^{\mu }\,\mathrm {d} x^{\nu }.} となる。
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