NURBSの衰退と価格崩壊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 15:54 UTC 版)
「3DCGソフトウェアの歴史」の記事における「NURBSの衰退と価格崩壊」の解説
映像において、サブディビジョンサーフェス (Subdivision Surface) が普及し、NURBSからポリゴンへの移行が起きた。1995年、Lightwave 5.0にMetaNURBS(後のサブパッチ)が実装され、1996年、3D Studio MAX R1.1にMeshSmoothが実装された。2000年、CINEMA 4D XL V6にHyperNURBSが実装され、同年、Maya 3.0にも完全なSubdivision Surfaceが統合された。2001年頃、SoftimageにSubdivプラグインのMetaMesh Extremeが登場した。 1990年代、ゲーム開発に、安価な3D Studio MAX (後の3ds Max) が普及した。日本及びヨーロッパでは、Microsoftによってゲーム向け機能の強化されたSoftimageが使われるようになった。1998年、Not a Number Technologies (NaN)が設立され、NaNは内製ソフトウェアであったBlenderの無料頒布を開始し、1999年にそれをWindowsへ移植し、2000年にゲームエンジン(Blender Game Engine)を統合したものの、主流とはならなかった。1999年、Aliasは3ds Maxへの対向としてゲーム開発向けのサブセットであるMaya Builderをリリースし、2000年にはPS2の上位4タイトルでMayaが使われたと発表した。2002年、AliasはMayaの値下げを行った。同年、Blenderは、開発元のNaNが倒産したものの、開発者の呼びかけによって寄付金が集まり、債権者からコードを買い戻してオープンソース化され、開発が継続した。2004年、Avidも安価なSoftimage Foundationを投入した。 1997年、ニチメングラフィックスは、N-WORLDのWindows NT版をリリースし、1999年にその後継となるMirai及び簡易モデラーNendoをリリースしたものの、その後、3DCGソフトウェア開発より撤退した。Miraiの開発部門は独立してWinged Edge Technologies (後のIzware)となり、Mirai及びNendoの開発を続けたものの販売を行わなかったため、2001年、そのことに苛立った有志がNendoのオープンソースクローンとしてWings 3Dの開発を始めた。 1999年、Station X StudiosはインハウスツールであったLightWave用アニメーションプラグインのProject: messiah(英語版)をリリースし、2000年、Station X Studiosの創立者らはpmG (project:messiah Group、後のpmG Worldwide)を設立して、2001年、単体版のmessiah:studio (後のmessiahStudio)をリリースした。2001年、LightWaveの完全な書き換えを望んでいたNewTek副社長のBrad Peeblerは、LightWaveのリード開発者らと共にLuxologyを立ち上げ独立し、2004年、Luxologyはmodoをリリースして、モデリングに定評を得た。2003年、Nevercenterは高機能なポリゴンモデラーのSiloをリリースした。2004年、EITGは、Electric Image Universeに含まれていたElectric Image Modelerの開発を終了し、代わりにSiloバンドル版のEIASを発売した。2005年5月、Eoviaは、Silo/Modo/Wings 3Dへの対策のために、モデリングソフトウェアAmapiのポリゴンモデリング強化版として、NURBS未対応のHexagonをリリースした。同月、VistedgeはSiloバンドル版のStrataをリリースした。同年12月、Eoviaは、Hexagonのモデリング機能を移植したCarrara 5をリリースした。 3Dゲームの普及によって、個人による3DゲームのMOD製作文化も生まれた。2001年9月、Autodesk子会社のDiscreetはゲーム向け無料版のGmaxを公開した。2002年、AliasはUnreal Tournament 2003(英語版)等のMOD作成のために、非商用無料版のMaya PLEを公開した。2003年、SoftimageはXSI Experience CDの後継として無料のSOFTIMAGE|XSI EXPを公開し、2004年3月にSOFTIMAGE|XSI EXPのMOD作成版を公開し、同年12月にはその後継となるXSI Mod Toolを公開した。 オープンソースソフトウェアでは、Wings 3Dの他にも、1998年にMoonlight Creator (後のMoonlight Atelier、Moonlight|3D)が、1999年にK-3D (旧Equus-3D)が登場している。
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