N-1問題
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経済学において、N−1問題(えぬまいなすいちもんだい、英: N − 1 problem あるいは Redundancy problem)とは、国際経済の政策手段と政策目標の整合性に関する問題である。
注釈
- ^ 輸出国通貨建てで貿易をしているとすると、自国の輸出品の、貿易相手国通貨建て価格が下落するため、貿易相手国は自国の輸出品を買いやすくなる。すると、自国の輸出が増え、自国の経常収支が改善する。
出典
- ^ Maria Cristina Marcuzzo, Lawrence H. Officer, Annalisa Rosselli. 2002. Monetary Standards and Exchange Rates -Routledge History Explanation-. Routledge. p.38.
- ^ 河合正弘 1989, p. 39.
- ^ Giancarlo Gandolfo. 1995. "International Economics Two." Springer Science & Business Media. p.227.
- ^ a b Alan Professor Winters. 2002. International Economics. Routledge. p.397.
- ^ a b c 河合正弘 1989, p. 42.
- ^ 松浦一悦「「ドル本位制」に関する一考察」『東京経大学会誌(経済学)』第273巻、東京経済大学経済学会、2012年、87頁、hdl:11150/780。
- ^ 藤田誠一「EMSにおける非対称性」『国民経済雑誌』第166巻第2号、神戸大学経済経営学会、1992年8月、16頁、doi:10.24546/00174854、hdl:20.500.14094/00174854、ISSN 03873129、CRID 1390853649855077632。
- 1 N-1問題とは
- 2 N-1問題の概要
- 3 関連項目
N-1問題
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「グローバル・インバランス」の記事における「N-1問題」の解説
詳細は「N-1問題」を参照 世界にNカ国が存在するとする。このとき、独立した為替相場の目標はN-1通りしか存在せず、Nヵ国すべてが為替相場の目標を達成しようとすると非整合が発生してしまうという問題をN-1問題(英:N-1 problem)と呼ぶ。つまり、通貨当局がN個あるならば、独立した金融政策はN個あるにもかかわらず、独立した為替相場の数はN-1個である。例えば、N=3のとき、独立した為替相場は2組だけであり、残りの1組の為替相場は他の2組のクロス・レートとして算出される。このとき、全ての国が国際収支を黒字にしようとしたり、全ての国が為替レートを切り下げようとすると、近隣窮乏化政策となってしまう。これを解決しようとするならば、N番目の国が中心国となり、自らは為替相場の目標や国際収支の目標を持たず、(周辺国の為替相場や国際収支の目標に対して)受動的な立場にならなくてはならない。 後述のブレトン・ウッズ体制はアメリカがこのN番目の中心国になるという体制であった。このブレトン・ウッズ体制下のアメリカの中心国としての受動的な政策はビナイン・ネグレクト政策(英:benign neglect)と呼ばれる。
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