ECUとの比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/05 04:52 UTC 版)
アジアと欧州の共通通貨導入までの比較出来事アジア欧州共同体の発足 - EEC: 1957年3月EC: 1967年7月 計算単位の公表 - EUA: 1975年4月 通貨制度の発足 - EMS: 1979年3月 通貨単位の公表 ACU: 2007年3月 ECU: 1979年3月 中央銀行の発足 - ECB: 1998年6月 経済通貨統合の完成 - ユーロ: 1999年1月 共通通貨の流通 - ユーロ: 2002年1月 アジア通貨単位はしばしば、ユーロの基礎となった欧州通貨単位 (ECU) と比較される。アジア通貨単位(ACUあるいはAMU)が設定されれば、アジア通貨建て債券の発行につながり、アジア債券市場とも相まって域内の金融協力が加速し、アジアにおいても共通通貨導入の議論が加速しそうだ[疑問点 – ノート]。既に中国は人民銀行や中国世界経済研究所など各方面の幹部が共通通貨の検討を持ちかけるなど、積極的な姿勢を見せている。 しかし欧州の場合、1957年の欧州経済共同体 (EEC) 発足以来、2002年のユーロ導入に向けては45年もの長きに渡る準備・交渉期間を要した。欧州ではインフレ率など各種の厳しい条件を課したが、日本も含め、現在のアジアでこのような収束基準を満たす国は存在しない。また欧州に比べ域内各国の経済格差が大きく、当時のECUのように、自国通貨と通貨単位との連動幅を義務付ける事はかなりの困難を伴う。 通貨単位公表の準備に大きな役割を果たした河合正弘(東京大学社会科学研究所教授、アジア開発銀行総裁特別顧問・地域経済統合室長、元財務省副財務官)も「アジア通貨の旗を掲げる事によって、アジアの地域統合の終着点が明確になる」としている通り今後アジアの共通通貨論議が一層深まるのは間違いない情勢であるが、その方向性・実現性は未知数である。
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