DCAM1、DCAM2の仕様
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/05 22:09 UTC 版)
「DCAM」の記事における「DCAM1、DCAM2の仕様」の解説
完成したDCAMは、まず分離カメラ本体は、直径55ミリメートル、高さ約60ミリメートル、質量は約280グラムという超小型であった。分離カメラは2機搭載され、それぞれDCAM1、DCAM2と名づけられた。DCAM1、DCAM2は分離機構に搭載され、位置的にはセイル部分を含まない円形をしたIKAROS本体に180度離れて、つまり円形のIKAROS本体のお互い反対側に設置された。DCAM1、DCAM2は同一設計であるが、DCAM1の分離機構には受信アンテナ等、データの受信系が付いており、DCAM2には受信系が無い。これはDCAM1、DCAM2ともDCAM1の受信系を利用することになっており、DCAM2の分離機構には受信系が必要ではないためである。また分離予定時におけるIKAROS本体の回転速度に違いがあるのでDCAM1とDCAM2の放出速度が異なり、その結果、分離機構の押し出し部分のバネも異なっている。 DCAM1、DCAM2の電力は内蔵の電池によってまかなわれており、太陽電池は搭載していないために電池切れによって使用できなくなる。DCAM1、DCAM2の動作時間は約15分、IKAROS本体から分離後、数十メートル離れた場所まで撮影ができる。DCAM1、DCAM2搭載のカメラは大きく広がったIKAROSのソーラー電力セイル全体を撮影するため、広角レンズが用いられている。また撮影のプログラムはあらかじめ設定されていて、打ち上げ後、IKAROS本体を通してのプログラム変更は不可能であり、IKAROS本体からの入力はヒーターのスイッチとIKAROS本体からの分離信号のみとなっている。
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