高画質モードの活用不足
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 03:46 UTC 版)
「ベータマックス」の記事における「高画質モードの活用不足」の解説
ソフト産業では再生環境が限られることが敬遠されたのか、Hi-Band規格対応ソフトはリリース数が非常に少なく、実質的には非売品の店頭デモンストレーションソフトなどに用途が限られており、せっかくの高画質モードが活かされていない状況だった。ベータHiFiの場合は非Hi-Bandの場合は解像度ではVHSに劣るので、ビデオソフトの場合はベータのほうが低画質ということになった。 その反省か、EDベータではソニーの高精細度ビデオシステムHDVSを撮影・マスターに使用したソフトが制作され、ソニーショップ、秋葉原などの大手家電量販店、大手レコード店などで一般に市販され、長年にわたり製造・販売され製品カタログにも記載された。北海道上川郡美瑛町を撮影した前田真三の「四季の丘」シリーズなどは一躍有名になり、EDベータ初号機EDV-9000にはソフトが添付された。しかしながらソフトのリリース数は極めて少ない。 また、カムコーダにおいてはHi-Band規格対応、EDベータ規格対応製品があったものの、機種数は限られており非常に高価だった。一方のS-VHSはS-VHS-C規格のカムコーダにおいて、廉価な製品も発売されて普及している。とはいえ、カムコーダの規格としては8ミリビデオやその上位高画質規格であるHi-8のほうがより普及している。8ミリビデオ規格の旗振り役を務めたのは他ならぬソニーであり、それがためにHi-Bandベータ、EDベータのカムコーダに注力できなかったという事情もあった。
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