高温高圧缶の採用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 08:02 UTC 版)
「天津風 (陽炎型駆逐艦)」の記事における「高温高圧缶の採用」の解説
天津風は後に次世代型駆逐艦島風で採用した高温高圧缶(ボイラー)をテストケースで搭載したことで知られる。他の陽炎型駆逐艦の缶の発生する蒸気は圧力30 kgf/cm2 (430 lbf/in2)、温度350℃であったが、天津風のそれは圧力40 kgf/cm2 (570 lbf/in2)、温度400℃であった。高温高圧の缶を採用することで機関はコンパクトになり、燃費も向上する。天津風は全速発揮時1時間1馬力あたり0.305kgの燃料を消費するが、陽炎の消費量に比べて0.040kg少なく、吹雪20 kgf/cm2 (280 lbf/in2)より0.135kg少なかった。天津風の試作機関は小型の大出力機関を開発するのに必要な技術であった。ただし、天津風の機関出力は他の陽炎型と同じく5万2000馬力に設定され、巡航時の燃料消費量もさほどかわらなかった。
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