高機動型ザクII
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高機動型ザクII(こうきどうがたザク・ツー、ZAKU II HIGH MOBILITY TYPE)は、「ガンダムシリーズ」のうち宇宙世紀を舞台とした作品に登場する架空の兵器。有人操縦式の人型機動兵器「モビルスーツ (MS)」のひとつ。
注釈
- ^ いずれの資料も、カラーページでの型式番号は "MS-06R-3S" である。
- ^ 『第08MS小隊』公式サイトにて「高機動型ザク」の呼称で紹介されていたが、2019年7月頃から「高機動試作型ザク」に改訂された。ただし、2021年のYoutube「ガンダムチャンネル」内のコンテンツ「昼MS」では「高機動型ザク」とされた[66]。
- ^ 『ガンダムカードビルダー』シリーズ、『機動戦士ガンダム ギレンの野望』シリーズ、『SDガンダム GGENERATION』シリーズといったゲーム作品で見られる呼称。
- ^ ザクIIのものとは形状が異なるとされる[67][68]。
- ^ 資料によってはMS-14のデータ収集のために開発され、MS-09やMS-09Rにも技術がフィードバックされたとしている。[69]。
- ^ 第1話のサンダース軍曹の発言より。
- ^ 公式サイトより。小説版では、1機が護衛のザクIIに追われて消息不明としている。
- ^ 『MSD』の設定では、一貫して「熱核ジェット」ではなく「熱ジェット」と記述されている。
- ^ ただし、3機とも9.5mとする資料が多い。
- ^ 同作品は『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の世界観をもとにしているため、本項に記述する。
- ^ ダリルは「リユース・P・デバイスが無ければこいつは只の陸戦型ザクIIだ」「高性能な水陸両用MSと比べたら見劣りする初期生産型さ」と述べているが、実際に陸戦型ザクIIをベースにしているのか、性能的な形容なのかは不明。
出典
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高機動型ザクII(R-1型)
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「高機動型ザクII」の記事における「高機動型ザクII(R-1型)」の解説
『MSV』で設定された機体。単に「高機動型ザクII」とされることが多いが、先行量産型とも呼ばれる。 R型として最初の量産タイプ。RP型から生産効率向上のため構造の整理がおこなわれ、外部設置式の伝導ケーブルやサーキットが増加している。また小型スラスターの追加や、腰部インテグラルタンクの胴体部や脚部への分散配置がおこなわれている。さらに推進剤の積載量を確保するため、ザクII F型ベースではなく全面的に再設計されたとも言われる。脚部も外観上はRP型と大きな変化はないが、上記の理由によりまったく新しい構造に変更されたという。 外観的に通常のザクIIと変わらない部分にも若干の変更がみられ、右肩正面下部に2本のインテーク状のスリット、シールド裏側に2つの補強リブ、左肩スパイク・アーマー外縁の補強、肘の円形の張り出し、腰部フロント・アーマーの4つの台形状の張り出しが追加されている。 F型からかなりの設計変更をともなうことから、R-1型の生産ラインが設けられた施設は少なく、またメイン・エンジンの動作不良が多発したこともあり、初期生産分として発注された22機の生産にとどまっている。機体は実戦テストも兼ねて、本国防衛本隊などの要塞基地や、パトロール艦隊へ配備されているが、推進剤をすぐに使い切ってしまうパイロットが続出している。これは、一年戦争初期の一週間戦争やルウム戦役で多くの優秀なパイロットを失っていることも原因の一つである。 制式塗装はグリーンで、F型に近いが同機の黒い部分も胴体と同じ濃いグリーンである。ただし、ア・バオア・クー防衛部隊に配備された機体はF型と同一の塗り分けとなっている。 個人用カスタム機 ブレニフ・オグス専用機 『MSV』に登場する制式塗装のR-1型を、書籍『機動戦士ガンダム 戦略戦術大図鑑』においてはブレニフ・オグス中佐の機体であるとしている。ルウム戦役後の数ヶ月間に搭乗している。 制式塗装であるためカスタム機の要素はなかったが、『エース・パイロットログ』で新たにパーソナル・エンブレム(撃墜マーク入りの斧と"Master of Hawk"の文字)が設定され、同時にプレミアムバンダイで予約が開始された『マスターグレード』の本機では左胸に描かれている。 シン・マツナガ専用機 『マスターグレード』(Ver.2.0ではない)では、シン・マツナガの機体をR-1型としている。宇宙世紀0079年7月下旬にマツナガが本国に召喚され、大尉に昇進した際に受領し、慣熟飛行をおこなっている。塗装は白とグレーを基調としているが、R-1A型とは塗り分けやマーキングが異なる。 ニムバス・シュターゼン専用機 漫画『ザ・ブルー・ディスティニー』に登場。型式番号や名称は明らかにされないが、右肩や腰部アーマー、脚部タンクにR-1型の特徴が見られる。肩のスパイク・アーマーとシールドは赤で塗られており、ザク・マシンガンとヒート・ホークを携行する。 ニムバス・シュターゼン少佐(当時)が搭乗。自身の退路を確保するためにMS隊全機に前面に出るよう命令する司令官に反発し、損傷した機体を後退させる。激高する司令官のザクIIを撃破したあと残る全機の撤退に成功、上官殺しの件は生存者の嘆願もあり事故として処理されるが、ニムバスは大尉に降格される。なお、この戦闘はまだR型が開発されていないルウム戦役でのこととされている(ただし、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では後述の通りルウム戦役にR型が存在する)。
※この「高機動型ザクII(R-1型)」の解説は、「高機動型ザクII」の解説の一部です。
「高機動型ザクII(R-1型)」を含む「高機動型ザクII」の記事については、「高機動型ザクII」の概要を参照ください。
高機動型ザクII(R-1A型)
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「高機動型ザクII」の記事における「高機動型ザクII(R-1A型)」の解説
一般に「高機動型ザクII(MS-06R)」は本機を指し、『MSV』で詳細な型式番号が設定された。『ギレンの野望』をはじめとする一部ゲームでは「改良型」とも呼ばれる。 推進剤消費量の問題を解決するため、背部と脚部の燃料タンクをカートリッジ式に改修されたのがR-1型との最大の相違点である。特に脚部のものは円筒形に形状変更されている。これにより母艦内での補給が簡便化されたほか、宇宙空間での補給も可能となり、本機を擁する小隊には補給用カートリッジを搭載したザクが随伴することとされている。以上により、作戦行動時間が延長されている。また不調であった推進器類はエリオット・レム中佐が周囲の反対を押し切り、ツィマット社製のものに換装したと言われる。 本機からコックピットに脱出システムが採用されており、緊急時にシートと基部を前方に射出することが可能となっている。基部はある程度の推進機能を持ち、太陽電池や生命維持装置なども搭載されている。搭乗時にはサバイバル・キットとの接続が可能な、専用のノーマルスーツ(M79F MK.III)とヘルメット(M78D MK.VI)の着用が義務付けられている。 運用試験で高成績をおさめ、生産工程の問題点もある程度解消され、いくつかの拠点で生産が可能となる。また各部隊から熟練パイロットを照合し、適正な配備がなされていく。しかし、生産工程の複雑さゆえに、生産ラインや時期によって機体ごとの性能にばらつきが生じている。外装も、R-1型と同型のものとF型から流用した機体がある。 本機は稼働条件が複雑であるものの、極めて高性能であることからエース・パイロットからの評価は高い。しかしながらコストの高騰によりF型のような大量生産にはいたらず、R-1型からの改修機が10機ほどのほか、生産途上のR-1型11機の仕様変更を含めた新規生産は56機にとどまり、計80機程度の生産で終わっている。このため、熟練パイロットの間では「連邦軍の戦艦を沈めるよりも、Rタイプを手に入れるほうが難しい」とまで言われている。後に開発されたMS-09ドムの設計に影響を与えた機体でもある。 『GUNDAM OFFICIALS』では背面画稿がR-1型と同一のものになっている(脚部推進剤タンク)。 個人用カスタム機 黒い三連星専用機 書籍『SFプラモブック1 機動戦士ガンダム REAL TYPE CATALOGUE』が初出。黒い三連星がドムとともに地球に降りる直前まで使用した機体で、ザクII S型からチームカラーとなった黒、紫、グレーの3色で塗り分けられている。右肩のシールドには黄色いパーソナル・エンブレムが描かれているが、これは本来は突撃機動軍章であるものの、黒い三連星のMS以外には使用されていないといわれる。機体番号はガイアが「03」、マッシュが「02」、オルテガが「06」。グラナダ工廠でR-1型の基礎フレームを用いて製造されており、ほかの同型機とは細部の意匠が多少異なる。ガイア機は頭部にブレード・アンテナが装備されることもある。 ムック『HOW TO BUILD GUNDAM 2』に、のちに『MSV』に携わる小田雅弘と川口克己による改造作例が掲載された。武装は1機がザク・バズーカにジャイアント・バズの砲身を付けたもの、ほかはマゼラトップ砲(いずれも外付けの弾倉を追加)を携行しているが、前者は『マスターグレード』として発売された際に320mm試作バズーカ「LB16K」として設定、立体化された。さらに後部もジャイアント・バズのものに差し替えることで「LB19K」となる。 漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』では、一年戦争終結後もジオン独立同盟によって3機とも保管されており、サイド3宙域でガイア機(ブレード・アンテナ装備)にシャア・アズナブル大佐、マッシュ機にカムジ准尉、オルテガ機にファビアン・フリシュクネヒト少尉が搭乗して「ホワイトベースII」のMS隊を撃退する。 シン・マツナガ専用機 『MSV』に登場。「ソロモンの白狼」の異名をもつシン・マツナガ大尉の搭乗機でもっとも有名な機体で、パーソナル・カラーである白を基調する。R-1型がベース機とされ、肩、肘、腰部フロント・アーマーにR-1型と同じ意匠が見られる(ただしデザイン時期はこちらが先)。頭部には基本的にブレード・アンテナを装備するが、未装備の画稿も存在する。また、のちにランドセルのスラスターをヅダの土星エンジンの技術を応用したものに換装したとも言われる。 ソロモン防衛戦の際、主が不在の間に格納庫内で連邦軍のソーラーシステムに焼かれ、消失する。 スマートフォンゲームアプリ『機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE』のイベント「ソロモンの悪夢」では、ソロモン防衛戦でドズル出撃後に本国召喚命令を無視して右翼の守備隊と合流するも、ダメージを負って戦線を離脱、ドロワに帰投する。 『マスターグレード』(Ver.2.0)と『ハイグレード・ユニバーサルセンチュリー』ではR-1A型とされるものの、脚部推進剤タンクのデザインはR-1型と同じになっている。これについて前者の説明書では「円筒形のものより大容量のカートリッジタンク」とされ、後者では製造工廠や生産時期の違いに加え、R-1型とする資料の存在や、広報用の代替機説などさまざまな見解が示されている。漫画『MSV-R 虹霓のシン・マツナガ』でも同様に、脚部推進剤タンクはR-1型と同型になっている。 シン・マツナガ専用機(カスタムタイプ) もともとは『MSV』で上記のマツナガ専用機に両肩ともスパイク・アーマーの時期があった(と言われている)とする文字設定から始まり、小田雅弘が『ホビージャパン』でそれをもとに製作した作例(「MS-06R-1A改」とされ、塗り分けは上記と異なる)を、『ガンダムエース』連載の「MSVスタンダード」で大河原邦男がイラスト化し、さらに『MSV-R』で彩色画稿化し設定を追加したものである。「カスタムタイプ」の名称はプレミアムバンダイから『マスターグレード』で発売された本機の商品名による。 「MSVスタンダード」での塗り分けは作例を踏襲しつつ腕部にアレンジがなされており、上記の機体同様R-1型の意匠が見られる(作例およびMSV-R版はF型と同じ)。 『MSV-R』では上記の機体とは別の、マツナガ大尉の代替機とされており、適正なパイロットが見つからなかった余剰機を転用している。R-1型からの改修機とされ、脚部推進剤タンクは円筒形。塗り分けは「MSVスタンダード」からさらに変更されており、白のほかにグレーが濃淡2色使われている。足の甲の青は作例を踏襲しており、同じく『MSV-R』で設定された専用のFS型とも共通する。なお、両肩のスパイクに「白狼」の文字が記されている本機は、宣伝写真用に画像が加工されたものであるとする説もある。 漫画『MSV-R 虹霓のシン・マツナガ』では、グラナダ工廠でエリオット・レム少佐(MSV設定では当時は中佐)が各種戦闘記録をもとに調整を加え、性能向上を試していたR-1型がR-1A型に改修され、マツナガ大尉に譲られる。デギン・ザビ公王の直命により、ミネバおよびゼナ・ザビが座乗するグワジン級戦艦をアクシズに送り届ける際に搭乗、武装はロング・バレルのザク・マシンガンやゲルググ用のロケット・ランチャー、ジャイアント・ウォーハンマーや大型ヒート・ホークを使用する。最後は連邦軍艦隊を足止めするために有志ともにとどまり、ラストでは四肢を失い漂流する本機が描かれているが、コックピット・ハッチは開いている。 マサヤ・ナカガワ専用機 『MSV』に登場。ア・バオア・クーEフィールド防空大隊所属のマサヤ・ナカガワ中尉が搭乗する機体。ブレードアンテナが頭頂部に装備されており、右肩のシールドはR-1型と同じだが、右肩ブロックのスリットは塞がれている。茶色を基調としたパーソナルカラーで塗装されており、連邦軍では一時期上半身の写真しか確認されていなかったため、迷彩を施した地上用の機体と誤認されている。 『エース・パイロットログ』ではEフィールド防空大隊のエンブレム(イノシシの図案)が設定され、同時期にプレミアムバンダイで予約が開始された『マスターグレード』の本機では左上腕部に描かれている。 エリック・マンスフィールド専用機 『MSV』に登場。ジオン本国防空本隊所属のエリック・マンスフィールド中佐が搭乗する機体。グレーの低彩度迷彩のパーソナルカラーで塗装されており、ブレードアンテナが側頭部に装備されている。右肩には本国防空隊のグリフォンのエンブレムが描かれている。ア・バオア・クー攻防戦でも確認されており、ギレン・ザビとともに本国から移動したと推測されている。 ロビン・ブラッドジョー専用機 アーケードゲーム『機動戦士ガンダム スピリッツオブジオン』に登場。「修羅の双星」の異名をもつチームの一人であるロビン・ブラッドジョー中尉が搭乗する機体。青とグレーのパーソナルカラーで塗られており、左肩のスパイクはグフのように反ったものが2本、黄色く塗られている。 アナベル・ガトー専用機 『MSV-R』に登場。のちに「ソロモンの悪夢」として連邦軍におそれられるアナベル・ガトー大尉が搭乗する機体。青、緑、白のパーソナルカラーで塗装されている。肘の形状は通常のザクIIと同型で、ブレードアンテナは未装備。実戦ではザク・マシンガンを主兵装としていた。夏元雅人による漫画『機動戦士ガンダム 0083 REBELLION』にも登場し、性能で上回る不死身の第四小隊のジム・カスタム3機を単機で退却に追い込む。 ユーマ・ライトニング専用機 『MSV-R』に登場。のちにキマイラ隊に配属となるユーマ・ライトニング少尉が搭乗する機体で、若手パイロットにR型が配備された一例でもある。水色、白、グレーのパーソナルカラーで塗装された機体は、ロバート・ギリアム専用機とよく誤認されている。 ヴィンセント・グライスナー専用機 ゲーム『機動戦士ガンダム サイドストーリーズ』内のシナリオ『機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク 』に登場。「マルコシアス」隊の隊長を拝命し宇宙に上がったヴィンセント・グライスナーが搭乗する。ブレード・アンテナは装備されているものの、塗装はザクII F型と同様であり当初はカスタム機の要素はないが、ソロモン攻防戦参加の際に胸部にマルコシアス隊のエンブレムが追加されている。ゲーム内での名称は「高機動型ザクII改良型(VG)」だが、機体にはR-1型の意匠が見られ、脚部推進剤タンクもR-1型と同型である。
※この「高機動型ザクII(R-1A型)」の解説は、「高機動型ザクII」の解説の一部です。
「高機動型ザクII(R-1A型)」を含む「高機動型ザクII」の記事については、「高機動型ザクII」の概要を参照ください。
高機動型ザクII(R-1D型)
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「高機動型ザクII」の記事における「高機動型ザクII(R-1D型)」の解説
『ホビージャパン』の連載企画「MOBILE SUIT in ACTION ジオンの星」に登場する機体(型式番号:MS-06R-1D)。単に「ザク」、または「Rタイプ」と呼ばれる。
※この「高機動型ザクII(R-1D型)」の解説は、「高機動型ザクII」の解説の一部です。
「高機動型ザクII(R-1D型)」を含む「高機動型ザクII」の記事については、「高機動型ザクII」の概要を参照ください。
高機動型ザクII(R-2型)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 06:48 UTC 版)
「高機動型ザクII」の記事における「高機動型ザクII(R-2型)」の解説
『MSV』で設定された機体。単に「高機動型ザクII」とされることが多いが、一部ゲームなどでは後期型とも呼ばれる。 1号機はR-2P型をベースに、ジェネレーターはMS-11用を簡略化したものに換装されており、胸部の外観はもとのR-1A型と同様に戻っている。その後製作された2号機以降も、当初はR-1A用のジェネレーターを搭載するが、2週間後には1号機と同型のものに換装される。 メイン・スラスターは推力316tのものを2基、脚部サブ・スラスターはそれぞれ58tが1基、45tが2基と、R-1型と比較してさらなる増強がなされている。またランドセルの燃料タンクの大型化などにより推進剤搭載量が18パーセント増加している。さらに脚部は大腿部を除いてふたたび新規設計されているという。装甲も、材質の変更により軽量化と耐衝撃性の向上を両立、脚部外側は増加装甲が追加されるが、後部の形状は機体によって差異があったとされる。 また、ザクIIのR-1A型まではコックピット・ハッチが左胸にあり、シートに座ると自動的に右胸のコックピットに移動する方式が採られているが、本機ではコンソールをスライド式にすることによって右胸にハッチを設け、直接コックピットへ搭乗可能なダイレクト・イン方式に変更されている。 以上の改修により、F型と比較すればR-1型以上に別物の、新規設計機と言っても差し支えないほどの機体となり、「ザクの皮を被ったゲルググ」と呼ばれることもある。 リック・ドムとの次期主力機のコンペティションでは引き続きエリオット・レム中佐が搭乗し、模擬実戦テストにおいて機動性や、最大戦速における攻撃能力の高さを示す。しかし火器搭載量や生産性などの問題が指摘され、総合性能でリック・ドムに敗れている。稼働条件もR-1A型以上にシビアであったとも言われる。なおコンペティションの際の本機は黒系を基調とするが、左肩のスパイク・アーマーと右肩のシールドは対照的に派手なピンクで塗装されている。 上記の理由により、本機は4機が完成した時点で生産中止となっている。このうち1機は開発チームのもとに残され、ほかはジョニー・ライデン少佐をはじめとするエース・パイロットに配備されている。 この4機の他に、それら以外の本機が登場する作品がある。 ゲームブック『機動戦士ガンダム 最後の赤い彗星』 一年戦争終結前後にシャア・アズナブル大佐が搭乗する。専用機ではないが、機体色は防錆塗料の色のままで、偶然にもパーソナルカラーの赤となっている。ただし存在しないはずの5号機と設定されている。 アーケードゲーム『機動戦士ガンダム スピリッツオブジオン』 「修羅の双星」の異名をもつチームの一人であるカート・ラズウェル中尉の専用機が登場。赤とグレーのパーソナルカラーで塗られており、左肩のスパイクはグフのように反ったものが1本、黄色く塗られている。なお本作は独自設定が多く、架空戦記的内容ともいえる。 漫画『機動戦士ガンダムMSV戦記 ジョニー・ライデン』 宇宙世紀0082年に、Dr.Qと戦う際にジョニー・ライデンとシン・マツナガが搭乗(R-2型とは明言されていないが、脚部形状と、ランドセル上面にはみ出した大型のタンクが共通する)。ライデン機はのちにバックパックウェポンを取り付け、ビームガンを使用する。 個人用カスタム機 ジョニー・ライデン専用機 『MSV』に登場。R-2型を代表する機体で、ジョニー・ライデンが少佐への昇進と同時にア・バオア・クーで受領する。彼はR-1A型を申請していたものの支給に漏れ、しかし幸運にもさらに高性能なR-2型を得ることとなる。パーソナル・カラーであるクリムゾン・レッドと黒を基調に塗装されている。左肩スパイク・アーマーの外縁がR-1型と同様に補強され、さらにスパイクが細長く延長され黄色く塗られているのが特徴。彼が本機に搭乗していた期間は短いが、本機こそが自分の愛機であると周辺に漏らしていたという。 一年戦争後に刊行された戦場写真集で、「赤い彗星のRタイプ」と間違って紹介されたこともあるが、宇宙世紀0079年10月に4度目のオーバーホールを終えた直後の塗装は、濃度は違えどほぼシャア・アズナブルのザクII S型と同じ塗り分けであったとされる。この数日後に彼は本機を降りキマイラ隊に転属となるが、ソロモン攻防戦直後のテキサス・コロニー付近で当初の塗装の本機が撮影されており、当時の連邦軍の作戦担当将校の間ではシャアの「ゲルググ」ではないかと推定されている。しかしシャアがテキサス・コロニーに入港したのはその後であると判明し、ジョニーの機体とされた。ただし当時の彼はキマイラ隊で高機動型ゲルググに乗り換えているはずであり、さらなる物議を醸している。 『MSV』の当時未発表の設定では、ジョニーがキマイラ隊に転属したあとの本機は、彼の部下であった女性パイロット、エマァ・ダイス少尉が受け継いだとされる。 ギャビー・ハザード専用機 『MSV』に登場。ギャビー・ハザード中佐のパーソナルカラーであるブラウンとブラックに塗装されている。 ロバート・ギリアム専用機 『MSV』に登場。ロバート・ギリアム大佐のパーソナルカラーであるスカイ・ブルーとクリーム・イエローに塗装されている。
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高機動型ザクII(ゲルググ先行試作型)
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メカニックデザイン企画『M-MSV』で設定された(初出は『SD CLUB』第8号)。上記ザクIIIと同一の仕様であるかは明言されていないが、ザクとゲルググの中間的な外観であることは共通し、また本機の型式番号を同じ "MS-06R-3" であるとする資料も少なくない。 連邦のガンダムに対抗できる機動力を得るため、機構試作用にR-2型をもとにゲルググ用の部品を多用し短期間で開発される。ジェネレーター出力の大幅な向上により、試作が間に合ったジオン軍初のビーム・ライフルや、ビーム・サーベルへのエネルギー供給も可能となる(ただし本機にはビーム・サーベルではなくヒート剣が装備されている)。本機で得られたデータをもとに、新規にゲルググが設計される。 カードゲーム『ガンダムウォー』のイラストでは、本体はザクII FZ型、肩部はよりゲルググに近いアレンジがほどこされている。 作中での活躍 『SD CLUB』第14号掲載の小説「モビルスーツコレクション・ノベルズ ACT.7 閃光の源」では、セイ・ウエノ技術大尉のもと、テスト・パイロットのトーマス・マイヤー軍曹によりビーム・ライフルの試射をおこない成功する。直後に連邦軍MS隊と遭遇し、ジム2機を撃破するが、推進系統の不具合により行動不能となり、母艦のムサイ級軽巡洋艦「ホーカム」に回収される。
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固有名詞の分類
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