高架線の現況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 15:57 UTC 版)
完成したものの鉄道路線として日の目を見なかった高架橋のうち、解体されなかったものは高架橋付きの土地として一般に売却された。それらは高架橋を屋根代わりにして、高架下を駐車場や住宅用地・高速バス事業者の営業所、資材倉庫・事務所などとして活用しているものや、高架橋の上に住宅が建てられたり、高架上がゴルフの練習場として活用されたりしている場所もある。 大府駅 - 笠寺駅間の早期に完成した路盤は先行して使用され、1967年(昭和42年)9月には共和駅構内 (0.7 km) が、1982年3月には笠寺駅構内 (1.2 km) がそれぞれ供用を開始した。また大高駅付近(約2.4 km)は本線の高架化に合わせ、1974年3月から約4年間にわたり、仮線として活用されていた。 大高駅 - 笠寺駅間では、東海道本線の天白川橋梁が老朽化したため、1986年(昭和61年)1月からは東海道本線の線路を南方貨物線側に振り替えている。また、大府駅南方の東海道本線および武豊線それぞれにおける、旅客線と貨物線の分岐と立体交差は、南方貨物線計画の一環として建設され、この部分は本来の目的通りに使用されている。 なお、あおなみ線(西名古屋港線)の高架橋のうち、中島駅付近は単線高架橋の並列となっているが、上り線(名古屋方面)はかつて南方貨物線を建設していた当時に建設されたものである。ただし、これはあおなみ線に乗車したままでは分からない。また、あおなみ線と南方貨物線が分岐する予定だった地点の付近(中島駅 - 港北駅間の西方)には、中部鋼鈑の工場敷地の一部と隣地に高架橋が残されている。 あおなみ線に流用された中島駅付近の単線並列高架橋。右の高架は2004年、左の高架は1974年竣工。 名古屋港線交点までの高架は3線分の幅がある。 新幹線と並行する南方貨物線。 新幹線との立体交差。ここでは高架線基礎を残したまま集合住宅が建てられた。 笠寺駅北で東海道本線(左)と合流。 大高駅から笠寺駅方向を望む。右手前の東海道本線が左奥の南方貨物線に向かって大きくカーブしている。 大高駅から見た南方貨物線複線路(2007年当時。現在は撤去済) 1987年当時の名古屋貨物ターミナル駅および中部鋼鈑本社工場の周辺 2007年当時の名古屋貨物ターミナル駅および中部鋼鈑本社工場の周辺
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