飛行経路の逸脱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/02 18:42 UTC 版)
「トリガナ航空267便墜落事故」の記事における「飛行経路の逸脱」の解説
調査官はCVRとGoogle Earthを元に267便の飛行経路を再現した。FDRは回復不能なほど損傷していたため、データは取り出せなかった。CVRの分析から、14時55分にパイロットが直接ベースレグで空港に進入することを決定したことが分かった。その直後、267便は予定された航路を逸脱した。 267便は飛行経路を右に逸脱したまま飛行した。飛行経路の右側は山岳地帯で、標高は8,000フィート (2,400 m)以上だった。さらに、予測不能な天候によりリスクは高まった。パイロットは霧により視界が制限される可能性があると報告していた。事故当時、付近の天候は良かったが、局所的な霧が報告されていた。CVRから、267便は雲と霧の中を飛行していたことが判明した。目の前の山が雲と霧に覆われ視認できなかったため、パイロットは差し迫った危険に気付かなかった。 調査官はなぜパイロットが飛行経路を逸脱したのかを調べた。すると、以前のオクシビルへの飛行でもパイロットは同様のことをしていたことが判明した。パイロットは予定された航路を外れ、直接滑走路へ進入していた。このことから、調査官はパイロットが自信過剰であったと述べた。以前成功したことから、パイロットは今回の飛行でも着陸できると考えた。また、パイロットは何度もオクシビル空港への着陸を行っていたため、自身の操縦技術を過剰評価していた。そのため、パイロットたちは自身の陥っている状況を認識できなかった。
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