顕微鏡
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顕微鏡(けんびきょう、英: microscope)は、肉眼で見るには小さすぎる物体を調べるために使われる実験器具である。古代ギリシャ語の μικρός(mikrós)「小さい」と σκοπέω(skopéō)「見る、検査する」に由来する。顕微鏡検査法(microscopy)は、顕微鏡を使用して小さな物体や構造を調べる科学をいう。微視的(microscopic)とは、顕微鏡の助けなしでは目に見えないことを意味する。
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(普通の)顕微鏡
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金属顕微鏡 金属表面の観察に適した顕微鏡の意で、対物レンズ側から光を試料にあてて反射光で観察する落射照明型顕微鏡のこと。 生物顕微鏡 主に医学・生物学の分野で用いられる顕微鏡の意で、透過観察型顕微鏡(=明視野顕微鏡)のこと。 明視野顕微鏡 もっとも基本的な光学顕微鏡。試料を均一な入射光で照らした時、試料の各部分において光の吸収率が異なる為に透過光の像にコントラストが付くことを利用する。吸収率の小さい試料ではコントラストが低く明瞭な像が得られない為、染色を施すなどの必要がある。 暗視野顕微鏡 試料へ斜めから光をあてて生じた散乱光や反射光を観察する。この方法では明視野顕微鏡とは逆に、視野の背景が黒く、試料が光って見える。通常の光学顕微鏡に暗視野コンデンサーを挿入するだけでこの方法が実現できる。または位相差顕微鏡を調節することでも暗視野法による観察が可能である。物体表面や内部の微細な構造の観察には不向きであるが、可視光の波長よりも小さな物体の存在を高いコントラストで観察することが可能である。 双眼実体顕微鏡 正立視野が得られる光学系を2組備えた、比較的大きな試料を立体的に観察するタイプの顕微鏡。観察倍率は通常数倍〜数十倍と比較的低い。大型試料の観察や顕微鏡下での作業を考慮し試料と対物レンズとの距離(ワーキングディスタンス)が確保されている(対物レンズの焦点距離が大きい)のも特徴である。製品検査などに利用されることも多い。 倒立顕微鏡 対物レンズが観察対象物の下側に位置する顕微鏡。培養細胞を培養容器ごと観察したり、マイクロマニピュレーションを行ったりするのに利用される。 測定顕微鏡 試料の計測を目的とした顕微鏡。ステージに測定機や測定目盛を持ち、視野にもミクロメーターやテンプレートが表示される。観察倍率の正確性と共に像の歪みを最小限に抑える事が要求される顕微鏡で、主光線がレンズ光軸に対して平行となるテレセントリック光学系を採用する例が多い。 解剖顕微鏡 顕微鏡と呼ばれてはいるが、倍率は数倍程度で、ステージに虫眼鏡を固定したような形態である。
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顕微鏡
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顕微鏡はキャラクタリゼーション技術の1分野で、材料の表面構造を調べるためのものである。これらの技術は光子、電子、イオンや物理的カンチレバーなどによって様々なスケールでサンプルの表面構造を調べる。顕微鏡には以下のようなものがある。 光学顕微鏡 走査型電子顕微鏡 (SEM) 透過型電子顕微鏡 (TEM) イオン顕微鏡 (FIM) 走査型トンネル顕微鏡 (STM) 走査型プローブ顕微鏡 (SPM) 原子間力顕微鏡 (AFM) X線回折トポグラフィー(英語版)(XRT)
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顕微鏡
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かつては「ミルトン」ブランドで展開。現在は「ミザール」ブランド。 2019年時点では、ラインナップは初心者向けから研究者向けの製品までをカバーしている。
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顕微鏡
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非線形光学現象は表面選択性を有するので線形光学応答を観測する従来の光学顕微鏡とは異なる像が得られる。
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顕微鏡
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そもそもオリンパスの設立目的は顕微鏡の国産化の実現であった。1920年に初の顕微鏡製品として「旭号」が発売され、以後日本の多くの研究者に用いられてきた。1928年から製造された「精華号GE」は、昭和天皇が愛用していたことで知られている。現在では、生物用顕微鏡と工業用顕微鏡の2分野に分かれている。工業用途の顕微鏡では半導体や電子部品、液晶分野など幅広い用途に応じた製品を発売している。現在は、工業用の走査型共焦点レーザー顕微鏡LEXTシリーズが市場の高い評価を得ている。共焦点走査顕微鏡や全反射照明蛍光顕微鏡でのアーク光源によるレーザー光源照射の代替法開発にも積極的に取り組んでいる。
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顕微鏡
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ナノフォトニクスの1つの目的は、回折限界(ディープサブ波長)よりも精密な像を生成するためにメタマテリアル(下記参照)や他の技術を用いる所謂「スーパーレンズ」を作成することである。 走査型近接場光顕微鏡 (NSOMもしくはSNOM) は、波長よりはるかに小さい解像度で像を得るという同じ目的を達成する全く異なるナノフォトニクスの技術である。撮影する表面を非常に鋭い先端もしくは非常に小さい開口でラスタ走査することもこれに含まれる[要出典]。 近接場顕微鏡法(near-field microscopy)は、より一般的にはナノスケールのサブ波長分解能を達成するために近接場(下記参照)を使用する任意の技術を指す。例えば、二面偏波式干渉は導波路表面上の垂直面においてピコメートルの解像度を有する[要出典]。
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顕微鏡
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Do Natureシリーズ- 教育用の顕微鏡シリーズ。 スマホで使えるPC顕微鏡 冒険キット マイクスタンド
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顕微鏡
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顕微鏡で見られる視野は、実視野(FOV、Field Of View)= 接眼レンズの視野数(FN、Field Number) /対物レンズの倍率(Mo、magnification of objective)で決定される。
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顕微鏡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 14:18 UTC 版)
Fマウント対応で写真撮影が可能な携帯型光学顕微鏡「ネイチャースコープ ファーブルシリーズ」。
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顕微鏡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 06:04 UTC 版)
1665年、顕微鏡と望遠鏡を使った観察記録(スケッチ)を『顕微鏡図譜』(Micrographia) として出版。これには生物学の史上初の観察が含まれていた。弾性に関連する実験において弾性力を持つコルクを観察した際に小さな部屋のような構造を発見した。修道院の小部屋が並んでいる様子に似ているため、これを小部屋という意味のcell(細胞)と名づけた。しかしコルクは、植物の死骸であったために彼が実際に見たものは細胞そのものではなく死細胞の細胞壁であった。フックが使った顕微鏡はロンドンのクリストファー・ホワイトが製作したもので、現在はワシントンD.C.の国立健康医学博物館にある。 『顕微鏡図譜』にはフック(とおそらくボイル)の燃焼についての考え方が含まれている。実験から彼は燃焼には空気に含まれる何らかの物質が関係していると結論付けていた。現代から見ればそれは酸素だということが明らかだが、17世紀には一般的な考え方ではなかった。さらにフックは呼吸が空気の特定の成分に関係していると結論付けていた。Partington はフックがそのまま燃焼について研究を続けていたら酸素を発見していただろうと記している。
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顕微鏡
「顕微鏡」の例文・使い方・用例・文例
- この顕微鏡は物体を2,000倍に拡大する
- 顕微鏡
- 電子顕微鏡
- 顕微鏡で見た細菌
- その顕微鏡は900倍の倍率である
- 彼はもっとはっきりと見えるように顕微鏡を調整した
- 彼が観察に顕微鏡を用いる
- 共焦点顕微鏡
- スギ花粉の顕微鏡写真
- 単眼顕微鏡
- この顕微鏡の対物レンズをつける台は回転式だ。
- 染色体の顕微鏡写真
- 鋼の顕微鏡組織試験を行う。
- 私たち人間はいつも超顕微鏡的ウイルスに悩まされている。
- 顕微鏡の発明は新たな微小世界を切り開いた。
- 彼らは科学者で、顕微鏡をのぞきながら何かについて研究をしています。
- この顕微鏡は修理が必要です。
- 彼は顕微鏡をのぞいていた。
- 彼はそのスライドを顕微鏡で見た。
- 誰が顕微鏡を発明したかご存知ですか。
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