霙
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/10 14:08 UTC 版)
しくみ
冷たい上空の雲から降ってくる雪片は気温が高いと解けて雨になるが、解けきらずに降る雪と解けきった雨がともに降るのが霙[2]。
雪片は、落下に従い気温0 ℃(融点)以上の高度に入ると解け始めるがすぐには解けない。湿度が100%未満では、雪片の昇華によって熱が奪われるため気温0 ℃以上でも解けない層(非融解層)が生じる。またその直下には、解け始めた雪片の層(融解層)が生じる。
湿度が低いほど昇華や蒸発による冷却効果が大きい。よって反対に湿度が高いほど解けるまで時間がかかるため融解層が厚く、また雪片が大きく密度が高いほど熱容量が大きいため同様に融解層が厚くなる。融解層の厚さは、13 mmの雪片(解けると観測される雨滴で最も大きなクラスの約5 mmになる)かつ湿度100 - 80 %で600 m前後、直径10 mmで250 m、5 mmで70 mなどと試算され、実際の大気でも数百mのオーダーと考えられている。湿度が60 %を下回るような低湿度では、雪片が昇華によりかなり小さくなってすぐ解けるため融解層(霙の層)も薄くなる。また、気球による上空観測でも気温0 - 5 ℃付近の層で霰が観測される[3][4]。
地上の気温と湿度から求められる経験式がある。気象研究所物理気象研究部(1984)による長野県松本市の例では、気温 T℃ のとき、湿度が ラジオ気象通報などの日本式天気図におけるみぞれの天気記号は、上半分が雪、下半分が雨の記号を足し合わせたものになっている[14]。 航空気象の通報式[注 2]では、「降水現象」の欄で雪を表すSNと雨を表すRNを併用しRASN(またはSNRA)と報告する[15]。 「みぞれ」の語源には、水霰(みずあられ)や水降(みずふる)、水添垂(みずそひたれ)からとする説、雨霰(さめあられ) 、氷小雨(ひさめ)が変化したものとする説がある[16]。 みぞれの塊に見立てた派生語として、かき氷に氷蜜をかけたものを「みぞれ」というほか、大根おろしの異称を「みぞれ」という[17]。 ことば
脚注
注釈
出典
参考文献
関連項目
外部リンク
霙
「霙」の例文・使い方・用例・文例
- 霙が降る
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