追悼・慰霊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 00:35 UTC 版)
被害が大きかった東北3県が復興祈念公園をそれぞれ整備し、政府が公園内に国営の追悼施設を設けた。追悼施設は岩手県は陸前高田市、宮城県は石巻市、福島県では浪江町での建設(復興祈念公園は双葉町にまたがる含むエリア)が2017年9月1日に閣議決定された。 被災自治体の多くは翌年の2012年から毎年3月11日、震災犠牲者の追悼式を開いている。日本国政府も2021年まで国立劇場で開いていたが、2020年1月21日に当時官房長官の菅義偉は定例記者会見の場で、節目の10年目となる2021年をもって政府主催としての追悼式を終了する考えを示した。2020年3月3日、安倍内閣は新型コロナウイルスの影響を受け、政府主催の追悼式の中止を発表し、同年3月6日の閣議にて中止が決定。追悼式の代わりに総理大臣官邸献花式が執り行われた。2021年3月2日、同年の追悼式についてはコロナウイルスの感染対策を踏まえ、参列者を限定することで開催することを閣議にて決定し、内閣総理大臣が務める実行委員長は2013年から2019年まで出席していた安倍晋三、1年目となった2012年は野田佳彦。ただし、安倍は2020年に総理大臣官邸献花式に出席に代わり、次期内閣総理大臣に就任した菅義偉が出席したほか、今上天皇徳仁と皇后雅子も出席した。同時点で天皇が出席するのは皇太子時代を含めると初めてであった。なお、参列者はマスクを着用して出席し、2019年まで行っていた一般参加者の献花は見送られた。 2022年2月25日、復興大臣の西銘恒三郎は閣議にて11年目となる同年3月11日に政府主催としての追悼式を行わないことを正式表明した。その一方、内閣総理大臣の岸田文雄が同年3月11日に福島を訪問し、同県主催の追悼式に出席し黙とうを捧げたほか、同月12日には岩手と宮城の追悼祈念施設を訪問し献花を行うとともに黙とうを捧げた。また、政府主催としての追悼式が終了したことや節目の10年の区切りを過ぎたことを理由に、2022年以降は岩手、宮城、福島の被災3県では追悼式を継続する自治体もあれば、開催しない自治体に分かれる動きも出た。また、仙台市は当初追悼式を継続する方向としていたが、新型コロナウイルスの影響が続くこともあり、同年の開催を取りやめた上で献花のみとした。
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