足踏みミシン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 22:49 UTC 版)
足踏み式ミシンとは、人の足先の上下反復運動を回転運動へと変換する仕組みのもので、踏板・ピットマン棒・ピットマンクランクなどの機構を持つミシンである(フットスイッチでオン・オフする電動ミシンは足踏み式ミシンではない。)。1960年代までは足踏み式ミシンがミシンの主流であった。 電動式ミシンの登場によって次第に使われなくなっていった。だが一旦足踏み式の熟練者になった者の中には、あえて電動ミシンを使わず、足踏みミシンを好んで使う人もいる。熟練者だと、足先の微妙な感覚などでクランクの細かい角度、クランクを停止させる位置まで自分の身体の一部のようにコントロールでき、針を望んだ位置でピタリと停められ、また足だけで逆回転に入れることもできるからである。 とは言え、それは熟練者の場合であって、慣れるまでがかなり大変で、初心者・中級者には電動ミシンのほうが簡単なので先進国ではほとんど使用されなくなった。だが、足踏みミシンは電気が不要なことが発展途上国内の電力供給のない地域での使用に有効なことが再評価され、NGOの努力などにより収集され、発展途上国の人へと無償で譲渡されることが行われている。
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