製造方法と日本での需給
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/14 08:32 UTC 版)
「ドライアイス」の記事における「製造方法と日本での需給」の解説
ドライアイスは以下のような工程で製造される。 製油所の精製過程、アンモニア (NH3)の製造過程、ビール工場等の発酵過程などで出る、副産物としての気体の二酸化炭素(炭酸ガス)を用意し、洗浄塔で精製する。 その気体の二酸化炭素を、加圧圧縮した後に冷却して液化させる。 その液体の二酸化炭素を急速に大気圧力にすると、気化熱が奪われることにより自身の温度が凝固点を下回る。このことを利用して粉末状の固体にする。 その固体をプレス機で成形して製品にする。この方法で製造した場合、ドライアイスは細かい粉体(パウダースノー(粉雪)状態)で、圧縮しても固めることができない。したがって、ブロック状またはペレット状で市販されるドライアイスには固めるための水 (H2O) が数パーセント添加されている。 日本でドライアイスを製造する企業8社は1979年以降、業界団体「ドライアイスメーカー会」(任意団体)を組織している。エア・ウォーター炭酸、日本液炭、昭和電工ガスプロダクツなどが大手である。 近年、日本では製油所や化学工場の閉鎖によって副産される二酸化炭素の量が減り、ドライアイスの生産量が減少しているため、供給不足となっている。2013年には不足分1万トン以上が大韓民国から輸入された。 ドライアイスの国内需要は年35万トン前後で、うち2万6000トン前後を輸入している。夏季(6月末〜旧盆)の需要が特に多く「45日ビジネス」とも言われる。電子商取引(インターネット通販)での生鮮食品の輸送量が増えるとともに、ドライアイスの消費量も増加傾向にある。
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