血液脳関門の透過性を促進させる方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 09:09 UTC 版)
「血液脳関門」の記事における「血液脳関門の透過性を促進させる方法」の解説
前述の脳微小血管内皮細胞へのターゲティングの他に血液脳関門の透過性を促進させる方法が開発されている。 一般に受動拡散により血液脳関門を通過して脳内に到達できる薬剤は概ね450Da未満の低分子で、脂溶性かつ水素結合数6個以下という特性を有するものに限定される。したがって高分子医薬品を全身投与で中枢神経系に送達するためには効果的な血液脳関門通過性ドラッグデリバリーシステムが必要である。このようなドラッグデリバリーシステムには脳微小血管内皮細胞の内部を通過する経路、すなわち経細胞経路(transcellular route)を用いるものと脳微小血管内皮細胞の間隙を通過する経路、すなわち傍細胞経路(paracellular route)を用いるものに分類できる。腸粘膜を通過する薬物送達と血液脳関門を通過する薬物送達の原則はよく似ているため、吸収促進薬の一部は血液脳関門通過にも応用が試みられている。
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