りょう‐しき〔リヤウ‐〕【良識】
倫理
良識
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 22:37 UTC 版)
コナンや少年探偵団のような子供が捜査に加わることには否定的で、事件の第一発見者であるコナンを目暮警部などの現場責任者の許可も得ないまま、勝手に追い返したこともある。 その一方、コナンが拳銃強盗に撃たれたり、爆弾事件に巻き込まれて負傷した際には彼の身を案じ、病室で付きっきりで見守っている。そして、自分の代わりを頼んだことになっている新一や、命の危険にさらした犯人に「てめぇー、蘭を一体どうする気だ!!」と激怒するなど、普段は厳しい態度を取ることが多いコナンに対する優しさをのぞかせている。その反面、阿笠博士などから旅行やパーティを招待された際に、招待主がそばにいるのにもかかわらず平気で不満や文句を述べるなど、良識が有るのか無いのか判別できない疑わしい面もある。ある事件で容疑者を間違った推理で追い詰め、その件が一因で容疑者が自殺してしまった際には、探偵事務所の看板を下ろして責任を取ろうとするなど、責任感の強い一面もある。 『コナンドリル』では、表面上はダメ人間のように描かれつつ、主要キャラクター中唯一の成人であり、柔道や射撃の高い技能に加え、実娘の蘭だけでなく突然現れたコナンを養育する優しさも併せ持ち、浮気を知った英理に頭が上がらない姿も実は妻を立てる男の気配りで、正義だけで世の中が成り立っていないことを把握しているような思考が精神的な行き違いを生み夫婦別居の要因となった可能性を指摘している。 「どんな理由があっても殺人者の気持ちなんて解りたくない」という信念を持っており、被害者に落ち度があったりやむを得ない事情があったりしても、犯人を絶対悪と決め付けて非難するという態度を取る。そのため、「犯人が被害者を殺害したことによって、結果的に良い結末となった」ことに対して蘭が擁護した際には、冷静に諭すこともあった。無論、昔の依頼人や旧友など親しい人物や知人に対しても同様である。また、犯人に対して一喝したり、説教したりすることもある、コナン(新一)や平次と同様に、犯人を死なせることはしない。本作ではコナンがほとんどの推理を披露し、小五郎自身もほとんどが探偵役として眠らされて推理内容を把握できていないこともあり、コナンの居候後に逮捕された犯人へのアフターフォローなどは基本的には行っていないが、刑事時代に逮捕した犯罪者に対しては、仮出所の際に出迎えるなどのアフターフォローを行っており、自身の推理によって犯行を暴かれた犯人に改善の見込みがある場合はアフターフォローを行うつもりとも述べている。 親の権威を他人に振りかざす人間を嫌悪している描写もあり、蘭が探偵の真似事をした際には、親の名を出さなかったかについて普段より厳しく問い詰めたほか、新聞社の社長である父の権威と情報収集力を盾に役者仲間やスタッフに傍若無人な態度を取る俳優が殺された事件では、隠し子の情報隠滅という動機を掴んでいたにもかかわらず、共演者である息子への度重なる暴行に対する報復という加害者の言い分を追認し、被害者の非を公表すると同時に加害者の家族を守っている。 金の力に弱いことを思わせる描写も多いが、汚いお金の稼ぎ方は嫌っており、金のために犯罪に走った知人に対しては「そこまでして金が欲しいのか」と軽蔑していた。加えて、埋蔵金伝説には関心すら示さない。「そして人魚はいなくなった」では、通夜で事件について聞けると喜んでいる平次を諭しているなど、倫理的な面がある。人命を尊重している面もあり、目の前で事故が起きた際にはその不審点をすぐ指摘したコナンに対し、「今はそんなことを言ってる場合じゃない」と叱っている。また、事件解決のヒントとなることでも遺族や被害者にとって辛いことや立ち入ったことなどは聞かないようにしており、この配慮が事件を解決から遠のかせる一因ともなっている。 コナン(新一)や平次同様、自分が犯した罪に対する責任能力が欠落している面もあり、立ち入り禁止の場所で釣りをしたり、拾った万馬券を警察に届けず、寿司屋で豪遊したこともある。
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「良識」の例文・使い方・用例・文例
- 彼女は良識があって、素敵な女性です。
- 良識のある人ならそんな風に君に話しかけないだろう。
- 分別ある人というのは良識を働かす人である。
- 彼は良識があると思いますか。
- 彼は良識ある人です。
- 行儀の悪さは彼の良識を疑わせるものだ。
- 学者が必ずしも良識のある人とはいえない。
- なるほど彼は若いが、良識に富んでいる。
- あなたの良識を疑います。
- 良識の欠如.
- 良識の片鱗(へんりん)もうかがえない考え.
- 知性と良識との結合.
- 良識があるので私は彼を高く買っている.
- 健全な良識.
- 残念なのは,このような良識派が国会の中で “少数派" にとどまっていることだ.
- 酔っぱらい運転をなくすにはドライバーの良識に訴える他ありません.
- 参議院はしばしば良識の府とされている.
- 純真および良識が致命的であると立証できる、捕食性、無感覚な社会−ピーター・S・プレスコット
- 良識や判断がない
- 良識で、または、理にかなったか知的な方法で
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