自衛隊での訓練生活
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 00:42 UTC 版)
陸上自衛隊富士学校滝ヶ原駐屯地で行われる体験入隊希望者は、新宿駅西口に集合し、小田急ロマンスカーあさぎり号で御殿場駅まで行き、送迎バスで駐屯地に赴く。作業服・作業帽などは個々のサイズに合わせて用意されており、営内で履くサンダルや半長靴も足のサイズに合わせて準備されている。 早速、初日の午後に整列し、三島からの訓示や教官となる自衛隊陸曹の紹介の後、挙手の礼やお辞儀のやり方を習う。入隊者は5名ずつほどの数班に別けられ、すでに会員になっている入隊経験者(学生長や班長)も指導員として付随する。 訓練内容は、基礎体力測定(100メートル走、ソフトボールによる遠投、懸垂、走り幅跳び、50メートルの土嚢運搬、1500メートル走)の他、重い銃を抱えてのランニング、匍匐前進、銃剣道、射撃、塹壕掘り、レンジャー式コンパス行進(一昼夜)、35キロの行軍などであった。 自衛隊での生活は、簡素な鉄製の2段ベッドが並べられた一つの部屋で、班員全員が寝泊まりし、朝6時の起床ラッパで始まり、夜21時に消灯ラッパで就寝となる。一日の訓練が終ると、半長靴をピカピカに磨かなければならない。 朝起きて身支度後、自分でシーツの端を包装紙のように綺麗にベッドメイキングし整えて、6時15分までに集合場所(営庭)し整列点呼する。遅れると罰として腕立て伏せがあり、6時前に早めに起床していても罰となる(寝ている者の迷惑となるため)。突然夜中の3時に非常呼集される時もあり、真夜中に捧げ銃で御殿場駅まで往復6キロの坂道を走る。 食事は、幹部将校用の食堂を使い、風呂も将校用で、一般の自衛官と交流しないように配慮されていた。主食は麦飯で、とろろやマグロの刺身などが出た。 駐屯地内には、旧陸軍の酒保のようなPXという売店兼居酒屋施設があり、中年女性やお婆さんが2、3人いて、ジュークボックスやクリーニング店などもあった。
※この「自衛隊での訓練生活」の解説は、「楯の会」の解説の一部です。
「自衛隊での訓練生活」を含む「楯の会」の記事については、「楯の会」の概要を参照ください。
- 自衛隊での訓練生活のページへのリンク