胎児循環
たいじ‐じゅんかん〔‐ジユンクワン〕【胎児循環】
胎児循環
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 09:02 UTC 版)
胎児は単独で外呼吸や栄養素の摂取をしておらず、酸素や栄養素は臍帯(へそのお)を通して母体から受け取っている。へそから伸びる臍帯には2本の臍動脈と1本の臍静脈があり、胎盤と繋がっている。胎児の生体活動で生じた二酸化炭素や老廃物は臍動脈から胎盤へ運ばれ、母体側の血液とガス交換と物質交換を行う。ただし胎児と母体の血液は直接混ざり合わない。 酸素や栄養素を含む血液は胎盤から臍静脈を通じて胎児の静脈管へ注がれ、下大動脈を経て右心房に運ばれる。胎児の状態では、右心房と左心房を仕切る心房中膜に卵円孔と言う穴があり、血液はここを経由して左心房そして左心室の脈動を経て全身に運ばれる。胎児は肺呼吸をしていないため、肺動脈に流れる血液はほとんどが動脈管(ボタロー管)を通って下行大動脈に送られ、肺はバイパスされる。 出生によって肺呼吸を始めると、卵円孔が塞がり、静脈管や動脈管もやがて閉鎖される。これらが開いたまま残ると、ガス交換や血行動態に支障を来たし、チアノーゼなどの症状が現れることがある。
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胎児循環
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/06 03:37 UTC 版)
臍帯静脈は、絨毛膜での胎児と母体の血液交換によって得られた酸素と栄養分に富んだ血液を運ぶ。胎児の肝循環の3分の2以上は門脈本幹を経由し、残りは左門脈から静脈管を経由して下大静脈にシャントされ、最終的には胎児の右心房に送られる。
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