米国キャピトル編集盤『ラバー・ソウル』
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「ラバー・ソウル」の記事における「米国キャピトル編集盤『ラバー・ソウル』」の解説
『ラバー・ソウル』は11枚目の公式なアメリカ盤でありキャピトル・レコードでの9枚目のアルバムである。本作はイギリスでの発売の3日後に発売開始となり、Billboard 200では、クリスマスから59週にわたりチャートに登場していた。1966年1月8日から6週間1位を占めている。1966年度年間ランキング4位を記録している。『キャッシュボックス』誌では、7週連続第1位を獲得し、1966年度年間ランキング16位を記録した。発売から9日で120万枚を売上げ、今までに600万枚をアメリカで売り上げることとなった。 『サージェント・ペパーズ』以前のビートルズのアルバムのように、アメリカ盤とイギリス盤で構成が著しく異なる。アメリカ盤『ラバー・ソウル』は「フォークロック」アルバムと見做されるようにという意図が感じられた。キャピトル・レコードは、ビートルズを「フォークロック」という1965年のアメリカにおいて流行の新しいジャンルに合わせるため、「夢の人」と「イッツ・オンリー・ラヴ」を追加し、「ドライヴ・マイ・カー」「ひとりぼっちのあいつ」「恋をするなら」「消えた恋」の4曲を収録曲から削除した。イギリス盤から削除された楽曲は、後の編集盤『イエスタデイ・アンド・トゥデイ』に収録された。この収録曲の変化によってアルバムの総収録時間が29分25秒と短くなったうえに、スターのボーカル曲が1曲も存在しないアルバムとなった。 なお、イギリスからアメリカに送られたステレオ・ミックスは「君はいずこへ」の最初でスタートを間違える通称「False starts版」である。最後も少し早く終わる。False starts版は、1965年から1990年にかけてのアメリカ盤すべてと『ビートルズ'65 BOX』で聴ける。カナダ盤のLPも「君はいずこへ」でFalse starts版テイクが使用されている。またアメリカ盤の「愛のことば」はフェード・アウトが遅く演奏時間が3秒ほど長い。 アメリカのレコードでは、ステレオが2ヴァージョン発売されている。標準盤のアメリカ・ステレオ・ミックスと、デクスター・ステレオ盤というアルバム全体にリヴァーブが掛けられているものがある。標準盤のステレオ・ミックスとオリジナルのモノラル・ミックスは、『ビートルズ'65 BOX』に収録された。このリリースが日本における米キャピトル編集盤 『Rubber Soul』の初発売となり、邦題も『ラバー・ソウル』というクレジットがなされた。
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