空腹時低血糖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 14:09 UTC 版)
症状ウィップルの三徴(Whipple's triad)を呈する。発作時低血糖(50 mg/dL以下) 中枢神経症状を伴う低血糖発作 ブドウ糖の静脈注射による急速な回復 症状は、空腹・欠伸・悪心で始まり、倦怠感が強くなり、やがて発汗などの交感神経症状が現れる。さらに低血糖が進行すると、異常行動が出現し、深昏睡に至る。 代表的な原因糖尿病治療薬、ペンタミジン、キニーネなどによる薬剤性 副腎不全(副腎皮質ホルモン剤の急な中止など) インスリン産生腫瘍(インスリノーマなど) 肝細胞癌はそれそのものがインスリン様物質(IGF-II)を産生し、低血糖症の原因となることがある(腫瘍随伴症候群) 肝不全 重篤な慢性疾患(癌など何でも) 自己免疫性低血糖(インスリン・インスリン受容体・膵島β細胞に対する自己抗体による) 緊急対応治療は緊急を要する。糖質の多い飲食をさせたり、50 %ブドウ糖液を20-40 mL静注することで多くは回復する。それでも意識が回復しない時は、ヒドロコルチゾンを静注。それでもまだ意識が回復しない時は、マンニトールを静注する。 意識障害患者には、血糖を確認することなく時間のかかるCT検査などをすることは禁忌である。つまり意識障害の原因が低血糖ではないことを先に除外することが基本とされている。
※この「空腹時低血糖」の解説は、「血糖値」の解説の一部です。
「空腹時低血糖」を含む「血糖値」の記事については、「血糖値」の概要を参照ください。
- 空腹時低血糖のページへのリンク